婚姻費用分担請求に対する反論

婚姻費用分担請求を受けた側からのご相談もよく受けていますので、請求を受けた場合の問題について整理しました。

 

婚姻費用の支払義務の不存在

婚姻費用分担請求は、別居に至った時点で請求することが可能になります。そして、原則として、別居に至った事情にかかわらず、収入が少ない権利者は収入が高い義務者に対する婚姻費用分担請求権を主張することができます。

しかも、義務者が支払いに応じない場合には、調停や審判を申し立てることで債務名義を取得し、差押等の手続をとることも可能です。

婚姻費用分担請求権は、権利者からすれば、別居するだけで義務者に請求することが可能となる、強力な権利ということができます。

ですが「浮気相手と一緒になりたい」などという理由で別居に至った場合にまで、権利者に対して婚姻費用を支払わなければならないということになると、あまりにも義務者にとって酷な結果となります。

このように、有責配偶者からの婚姻費用分担請求は、権利の濫用として認められないか、減額されることがあります

例えば、別居の原因が妻の不貞行為にあるときは、妻からの婚姻費用分担請求は権利の濫用として認められないという裁判例があります(東京家裁平成20年7月31日審判、東京高判昭和58年12月16日ほか)。

そこで、婚姻費用分担請求が問題となっている事例では、別居にあたり、権利濫用に該当するような事情があるかどうかを検討する必要があります。

 

基礎収入の考慮

また、婚姻費用分担請求が調停等で決まったとしても、その後に事情の変動があれば(例えば、権利者の収入が大幅に下がったり、義務者の収入が上がったりしたような事情)、再度婚姻費用減額調停を申し立て、婚姻費用の見直しを求めることも可能です。

 

結語

したがって、婚姻費用分担請求を受けた側としては、安易に婚姻費用分担請求をそのまま受け入れるべきではなく、相手方の請求が本当に妥当なのかどうかを十分に検討する必要があります。

 

婚姻費用に関する解説はこちら

婚姻費用とは

婚姻費用の支払義務

婚姻費用分担請求に対する反論

 

 

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