決定手続きの履行の確保

1 フローチャート

離婚に伴う財産分与等が決まった場合,支払を請求する方法としては,①任意の履行請求(当事者ご本人や弁護士から相手方に支払を催促する方法です。通常の民事手続きと変わりません。)のほかに,②家事債務特有の履行請求,そして③強制執行という方法があります。
以下では,各支払請求の方法についてご説明します。

 

2 家事債務特有の履行確保手段

① 履行勧告

履行勧告とは,義務者が履行遅滞している場合に,家庭裁判所が,権利者からの申出により,当該義務の履行状況を調査した上で,その履行を勧告するものです。

この方法は,財産分与・慰謝料・養育費の不払い,面接交渉の拒絶など,いずれに対しても利用することができる強制手段です。

もっとも,履行勧告には法律上の効力が認められていないので,実効性に欠ける面があることは否定できません。

② 履行命令

履行命令とは,金銭の支払その他財産上の給付を目的とする債務について義務者が履行遅滞している場合に,家庭裁判所が,義務者からの申立により,相当の期限を定めて,その義務の履行をなすべきことを命じるものです。

履行命令の対象は,履行勧告と異なり,金銭の支払その他財産上の給付を目的とする債務に限定されるため,面接交渉の拒絶に対して履行命令を申し立てることはできません。

履行命令に違反した場合,違反者には10万円以下の過料が課されるため,履行勧告よりも強制力があると言えます。

③ 金銭の寄託

金銭の寄託とは,お金の支払を目的とする債務について,その履行の方法として,家庭裁判所が,義務者からの申出により,権利者のために金銭の寄託を受けるものです。

履行勧告や履行命令のように権利者からの申し出や申立に基づくものではなく,義務者からの申出による履行確保の手段です。

もっとも,最近は,お金の支払は,振込送金を利用することが一般的になっていますので,金銭の寄託を用いるケースはほとんどなくなっています。

 

3 強制執行

特に,財産分与や慰謝料等,お金の支払を請求しているにもかかわらず,相手方が全く支払に応じようとしない場合に強制執行を検討することになります。
これは,相手方の財産を差押えること等を指します。

 

 

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