偽装離婚の危険性

2018-07-09

1 偽装結婚とは

偽装結婚とは、法律上の定義はありませんが、何かしらの目的をもって実態のない結婚をすることです。偽装結婚の目的は様々考えられますが、「日本人の配偶者等」という在留資格を得るために行われることが多いです。

「日本人の配偶者等」という在留資格は、日本人と結婚すれば取得することができ、この在留資格を手に入れると働き方にも制限がなくなります。そのため、自由に働き、母国に高額の仕送りをすることが可能になるのです。

 

2 偽装結婚が問題となる法律

偽装結婚自体は法律に定義がありませんが、以下の法律に抵触し、罰せられることになります。

(1)虚偽の婚姻届けを提出すると、公正証書原本等不実記載罪(刑法)にあたり、5年以下の懲役又は50万円以下の罰金。

(2)日本に在留する資格を持たない外国人を隠匿すると、入管法違反となり、3年以下の懲役又は300万円以下の罰金。

(3)営利目的で(2)の罪を犯した者は、5年以下の懲役及び500万円以下の罰金。

 

関連条文

【日本国憲法 第24条】

婚姻は、両性の合意のみに基いて成立し、夫婦が同等の権利を有することを基本として、相互の協力により、維持されなければならない。

 

【民法 第752条】

夫婦は同居し、互いに協力し扶助しなければならない。

 

【刑法 第157条】

公務員に対し虚偽の申立てをして、登記簿、戸籍簿その他の権利若しくは義務に関する公正証書の原本に不実の記載をさせ、又は権利若しくは義務に関する公正証書の原本として用いられる電磁的記録に不実の記録をさせた者は、5年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。

 

【出入国管理及び難民認定法(入管法) 第74条の8】

退去強制を免れさせる目的で、第24条第1号又は第2号に該当する外国人を蔵匿し、又は隠避させた者は、3年以下の懲役又は300万円以下の罰金に処する。

第2項 営利の目的で前項の罪を犯した者は、5年以下の懲役及び500万円以下の罰金に処する。

 

3 時効について

2-(1)の公正証書原本等不実記載罪に関しては、犯罪が終わってから3年(虚偽の届出から3年)で、刑事訴訟法上の公訴時効が適用されます。

また、2-(2)及び2-(3)の入管法違反については、違法な在留が取り除かれてから3年で公訴時効が適用されます。なお、「違法な在留が取り除かれてから」とは、偽装結婚により取得した在留資格を放棄し、新たに適法に在留資格を取得時点もしくは帰国した時点からという意味になります。

 

4 偽装結婚が発見されるきっかけ

偽装結婚などの偽装滞在者は表面上は正規の滞在者となっているため、わかりにくいのですが、下記のようなきっかけで偽装結婚が発見されることが多いようです。

(1)近隣住民や知人による通報
(2)在留期間更新、永住権取得、帰化申請の際に届け出る情報
(3)法律違反等に対する警察官による調査

 

5 まとめ

明らかに偽装結婚と知っていて結婚した場合も、偽装結婚かもしれないくらいの気持ちで結婚した場合も、前述のような処罰を受ける可能性があります。

また、偽装結婚ではないのに、知り合ってすぐの結婚や、結婚しても同居していない等の事情により、偽装結婚を疑われることもあります。

いずれの場合であっても、一人で対応していくことは難しいと思われますので、早急に弁護士にご相談ください。

当事務所には、様々な分野で経験を積んだ弁護士が多数在籍しておりますので、安心してお任せください。偽装結婚に関係するお悩みがある場合は、ぜひ一度当事務所にご連絡ください。

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