有責配偶者からの離婚請求

【質問】

私は,数年前に妻と別居と別居し,内縁関係にあるAさんと同棲を始めました。

妻と別居に至った原因は,Aさんとつき合うようになったことです。

妻と別居に至った原因も,夫婦関係が破綻してしまった原因も,すべて私にあるとは思っています。

ですが,もはや妻と一緒に暮らしていた時間よりも,Aさんと一緒に暮らしている時間の方が長くなりました。また,妻との間には子どもはいませんが,Aさんとの間には子どももいます。

妻との関係を清算しようと思い,離婚の話合いをしましたが,妻は応じてくれません。

この不自然な関係を解消するためには,裁判をするしかないと思いますが,夫婦関係が破綻した原因が私にある以上,離婚は認められないのではないかとも思っています。

果たして離婚はできるのでしょうか。

 

【回答】

あなたは,いわゆる婚姻関係破綻についての有責配偶者にあたります。

有責配偶者からの離婚請求については,原則として認められないという厳しい判断をされる傾向にあります。

最高裁は,有責配偶者からの離婚請求は信義則上認めないという立場を前提に,①夫婦の別居が両当事者の年齢及び同居期間との対比において相当の長期間に及んでいること,②当事者の間に未成熟子がいないこと,③相手方配偶者が離婚により精神的,社会的,経済的に極めて過酷な状況におかれる等,離婚請求を認容することが著しく社会正義に反するといえるような特段の事情が認められないこと,という3つの要件を満たす場合には,有責配偶者からの離婚請求を認める,という判断を示しました(最高裁大法廷昭和62年9月2日判決(判時1243・3))。

 

ご質問の場合,あなたと妻との間にお子様はいらっしゃらないということですから,②の要件は問題になりません。

問題になるのは,①の「長期の別居」とは具体的に何年を指すのかということです。

上記最高裁の事案では,別居期間は35年でしたが,その後は少しずつ短縮される傾向にあります。

もっとも,ご質問の場合,あなたと妻との別居期間は数年ということですから,①の要件は厳しいかもしれません。

離婚請求が認められるかどうかは,慎重に検討する必要があります。

 

 

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