士業とは
日本では、法律家として、いわゆる「士業」と呼ばれる資格が多数あります。
特に「弁護士」「司法書士」「土地家屋調査士」「税理士」「社会保険労務士」「弁理士」「海事代理士」「行政書士」の8つは、戸籍などの職務上請求を行うことができるため、8士業と呼ばれます。
それぞれ専門の分野があり、専門家であるといえます。
離婚事件を取り扱う士業は3つ
離婚事件を正面から扱っているのは「弁護士」「司法書士」「行政書士」の3者です。
司法書士、行政書士との違い
「同じ士業だから、どこに頼んでも同じような仕事をしてくれるのかな?」とお考えになる方もいらっしゃるかもしれません。ですが、各士業によって担当できる範囲は、大きく異なります。
【各士業の担当できる範囲】
行政書士 | 司法書士 | 弁護士 | |
---|---|---|---|
法律相談 | △ | △ | ◯ |
離婚協議書作成 | △ | △ | ◯ |
交渉代理 | × | △ | ◯ |
調停代理 | × | × | ◯ |
審判代理 | × | × | ◯ |
裁判代理 | × | × | ◯ |
法律上、弁護士以外の士業は、離婚事件に関して、離婚協議書の作成や小額債権(140万円以下)について、簡易裁判所の代理を行うことが認められています。
しかし、「離婚調停」「家事審判」「離婚裁判」などの争いがあるケースについては、代理を行うことができるのは弁護士のみと定められています(弁護士法72条、民事訴訟法54条1項)。
そのため、「行政書士」は紛争性のある業務を行うことはできません。
また、(認定)司法書士は、簡易裁判所で行う訴訟手続の対象となる事件に関係する相談しか受けることができませんので、金銭請求ではない離婚に関する法律相談は受けることはできません。
複雑で難しい離婚事件
離婚事件というものは、法的トラブルの中ではよくある簡単な事件のように思えますが、実は複雑で難しい要素を孕んでいます。
夫婦間で離婚することに明確な合意があるケースでも、慰謝料を含めた離婚後の財産分与(民法768条)を考える必要があります。子どもがいる場合は養育費(民法766条)の支払などの問題も生じます。
これらの問題には、不動産の評価・処理、各種ローンの債務整理、請求権の執行可能性、債務名義取得などの専門知識を前提に対処していかなければなりません。
夫婦間で今後について様々な面で完全な合意がある単純なケースでない限り、弁護士以外の士業に依頼をしても、最終的には弁護士が関与する形になる事が多いと言えます。
弁護士はトータルサポートが可能です
弁護士は、離婚問題に関係する業務上の制限は一切ありません。
離婚事件で発生する全ての問題に対し、様々な経験と強い知識を有しており、争いが発生した場合でも、相手方と交渉をしつつ様々な証拠を集め、主張立証の戦術を組み立てることが可能です。
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