【離婚問題コラム】再婚までの準備11 配偶者が行方不明の場合

2019-06-07

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1.配偶者が行方不明の場合

配偶者が行方不明になってしまった場合、配偶者の財産はどうなるのでしょうか。また、再婚したりすることはできるのでしょうか。

 

2.失踪宣告の種類

人が死亡すると、残された子や配偶者は、その財産を相続することができますし、また人が死亡すると婚姻関係も終了するのので、残された配偶者は再婚することもできます。ところが、死亡ではなく、行方不明になったりして生死不明の状態が長期間続く場合には、配偶者等の利害関係人の法律関係が不安定になってしまいます。そこで、民法では、一定要件のもと、利害関係人との間では、その人を死亡したとして法律関係を取り扱う、失踪宣告という制度があります。

 

(1)普通失踪

不在者の生死が7年以上明らかでないとき、利害関係人(親族及び死亡によって効力に影響がある契約の相手方)の申立てに基づいて家庭裁判所が失踪宣告をします。そうすると、7年間の期間満了時に、利害関係人との間では死亡したものとみなされます。具体的には、相続が発生し、生存している配偶者は再婚もできるようになります。

 

(2)危難失踪

戦争、船の沈没など、死亡の原因となる事故に遭遇し、その状況がやんだ後1年間生死不明である場合に、利害関係人の申立てに基づいて、家庭裁判所が失踪宣告をします。そうすると、事故(危難)が去った時に死亡したものとみなされます。具体的な効果は、危難失踪の場合も普通失踪と同様です。

 

3.失踪宣告の手続き

利害関係人(不在者の配偶者、相続人にあたる者、財産管理人、受遺者など失踪宣告を求めるについての法律上の利害関係を有する者)が、不在者の従来の住所地又は居所地の家庭裁判所に失踪宣告の申立てをして行います。

必要書類は、申立書と関係書類(不在者の戸籍謄本、不在を証明する書類、利害関係人であることの証明等)になり、費用は収入印紙代、切手代、官報公告料がかかります。

 

4.再婚について

前述のとおり、普通失踪の場合も危難失踪の場合も、失踪宣告がなされたら婚姻関係は終了しますので、再婚が可能になります。なお、失踪宣告の場合以外で女性が再婚する際には、再婚禁止期間がありますが、失踪宣告によって婚姻関係が終了した場合には、再婚禁止期間の制度は適用されず、すぐに再婚することが可能です。

 

5.失踪宣告が取消された場合の再婚の扱いについて

配偶者の失踪宣告が下されたため、他の相手と再婚していたら、元配偶者が生きて戻ってきた場合はどうなるのでしょう。

まず、失踪宣告は、本人が家庭裁判所に申し立てることで取消すことができます。婚姻関係の扱いについては以下のとおりです。

 

(1)生存配偶者と再婚相手が、不在配偶者の生存を知りながら結婚した場合

失踪宣告が取消されれば前婚は復活し、後婚は重婚(民法第732条)になっり、前配偶者からも後婚の取消しを請求することができます。

 

(2)生存配偶者と再婚相手が、不在配偶者の生存を知らずに結婚した場合

失踪宣告が取消された場合であっても、前婚は復活せず、後婚のみが有効と扱われます。

 

6.まとめ

配偶者が長い間行方不明であるため、失踪宣告の申立てをしたい、または、再婚後に前の配偶者が戻ってきた、など、失踪宣告に関連してお悩みのある方は、早めに弁護士に相談しましょう。弁護士であれば、手続き面でサポートすることも可能ですし、前の配偶者と後の配偶者を巻き込んでのトラブルになった場合に、話し合いに参加したり法的側面からのアドバイスをしたりすることができます。茨城県で失踪宣告、再婚等に強い弁護士をお探しであれば、ぜひ当事務所にご連絡ください。

 

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