【コラム】離婚問題とうつ病2 障害年金の内容等

1 障害年金について

障害年金とは公的年金の一つです。障害年金は、障害によって生活に支障が出てしまった場合に支払われる年金のことです。

障害年金は、障害の程度によって、1級(重度)から3級(軽度)の認定があり、 障害の状態が重いほど受給できる年金額も多くなります。

 

2 障害年金の受給資格

病気等で生活や仕事などが制限され、以下の条件を満たしている場合には受給対象になります。

 

(1)初診日に国民年金、厚生年金、共済年金に加入している。

初診時の年齢、加入している公的年金によってもらう障害年金の種類や金額が変わります。

 

(2)初診日までに一定以上保険料を払っている。

病気やけがになった前日の時点で3分の2以上の期間、公的年金を納めている必要があります。

 

(3)障害の程度が条件を満たしている。

病気やケガによって、国が定めた基準以上の重い障害が残ってしまった場合に障害年金の対象となります。

 

(4)20歳以上65歳未満である(初診日当時)

(5)20歳未満でも先天性の障害と20歳前に障害を発症した方

 

3 障害等級について

障害年金の対象となる病気は幅広いため、障害ごとに基準が設けられています。うつ病や総合失調症の精神的な病気ついての基準は以下のようになっています。

 

(1)障害等級 1級

精神疾患が原因で、常に他人の援助がなければ自分の身の回りのことがほとんどできない状態の方が該当する等級。

 

(2)障害等級 2級

精神疾患が原因で、自分の身の回りの多くのことが、他人の援助が必要な状態の方や家庭内での簡単なことはできるが、時々援助が必要な方も症状により該当する等級。

 

(3)障害等級 3級

 精神疾患が原因で、日常生活では時に援助が必要な程度であり、短時間就労可能な状態でも認定される可能性はありますが、フルタイム就労可能な状態での認定は困難な等級。

 

4 年金の種類

障害年金には、障害基礎年金(受給対象者すべて)、障害厚生年金(会社員の場合は障害基礎年金に上乗せされる)、障害共済年金(公務員の場合は障害基礎年金に上乗せされる)という3つの種類があります。

どの障害年金を受け取れるかについては、障害状態になった人の職業によって異なり、等級によっても受け取れる金額が異なります。

 

(1)障害基礎年金

自営業者や専業主婦、学生などが加入する国民年金の期間中に初診日がある病気やケガによって障害の状態になった場合に受給できる年金です。

年金額は、平成30年4月分から、

【1級】 779,300円×1.25+子の加算

【2級】 779,300円+子の加算

子の加算とは、第1子・第2子は各224,300円、第3子以降は各74,800円となります。

 

(2)障害厚生年金、障害共済年金

一般の会社員などが加入する厚生年金の期間中に初診日がある病気やケガによって障害の状態になった場合に受給できる年金です。

3級に該当する場合でも対象となります。障害厚生年金、障害共済年金の場合、加入歴やもらっていた給与額などによって変化します。

また、1級または2級に該当する場合は、障害基礎年金に上乗せして障害厚生年金、障害共済年金が支給されます。

年金額は、平成30年4月から、

【1級】

(報酬比例の年金額) × 1.25 + 〔配偶者の加給年金額(224,300円)〕※

【2級】

(報酬比例の年金額) + 〔配偶者の加給年金額(224,300円)〕※

【3級】

(報酬比例の年金額) 最低保障額 584,500円

※その方に生計を維持されている65歳未満の配偶者がいるときに加算されます。

 

5 まとめ

離婚による精神的なダメージにより日常生活もままならなくなった場合、この過酷な状況から抜けだすためには、金銭的な不安を解消していくこともとても重要になります。

受給には要件もありますし、専門的な知識も必要になりますので、一人で手続きをするには不安がある方もいらっしゃるのではないでしょうか。

その場合でもご安心ください。茨城県全域に対応しておりますので、身近な場所でご依頼いただいた方に寄り添ったサポートをすることが可能です。不安なことがあれば、ぜひ一度ご連絡ください。

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