離婚後の公的扶助 ⑤離婚後における医療保険の取扱い

2018-07-30

1 医療保険の種類

離婚後に行わなければならない手続には様々なものがありますが、その一つに医療保険の手続があります。必要な手続きを見ていく前に、医療保険にはどのような種類があるかを見てみましょう。

 

(1)公的医療保険

公的医療保険とは、加入者やその被扶養者が、医療を必要とする状態になったときに、公的機関などが医療費の一部負担をしてくれるという制度です。日本の場合は、誰もが何らかの公的医療保険に加入する「国民皆保険」となっています。

公的医療保険の中にも、以下の種類があります。

① 会社員などが対象の医療保障

【全国健康保険協会】

一般的な民間企業の従業員が加入する医療保険で、協会けんぽが運営。

【各種健康保険組合】

従業員規模が大きい企業の従業員が加入する健康保険組合。

② 自営業者などが対象の医療保障

【国民健康保険】

自営業者などが加入する医療保険で、市区町村が運営。

 

(2)民間の医療保険

がん保険やその他の医療保険など、必要に応じて共済や民間の保険会社の医療保険に加入していることもあります。

 

2 離婚したら公的医療保険はどうなるか。

(1)自分自身が会社員または公務員の場合

自分自身が会社員または公務員の場合は、勤務先の被用者保険に加入しています。勤務先に離婚を届け出ると、各種変更の手続きは勤務先にしてもらえます。

 

(2)自分自身が専業主婦の場合

専業主婦だった場合、離婚後は扶養から外れることになりますので、国民健康保険に加入することになります。手続きをする際には、元配偶者である夫の勤務先から『資格喪失証明書』を発行してもらい、市区町村の役所で手続きをします。また、離婚後に就職するようであれば、会社の健康保険に加入することになります。

 

(3)配偶者が自営業者であった場合

元配偶者が自営業者等の国民健康保険加入者であり、自分自身も国民健康保険に加入していた方は、そのまま国民健康保険に加入し続けるか、離婚後の就職によって勤務先の健康保険に加入することになります。

 

(4)子供を母親の保険へ加入させる場合

子どもが元配偶者の会社の健康保険に加入していた場合、両親の離婚後も従来から加入している医療保険に被扶養者として加入し続けることも可能です。

また、当事者の希望により、子供を母親の被扶養者とし、母親が加入する医療保険に加入することもできます。

具体的には、元配偶者を通じて勤務先に依頼し、子どもを健康保険から外す手続きと『資格喪失証明書』の発行をしてもらい、母親の加入している医療保険に応じた手続きをすることになります。

 

3 離婚したら民間の医療保険はどうなるか

(1)保険の名義変更等の手続

離婚に伴い、苗字、住所、電話番号が変わることがあります。その場合は、婚姻中に契約した保険の名義や支払い口座・クレジットカードなどを変更しなくてはならなくなる可能性があります。

これらの手続きを怠ると、必要な時に必要な保険が受け取れなくなる可能性があります。そうならないためにも、適切なタイミングで変更手続きを行うようにしましょう。

なお、離婚後に必要になる保険の手続きは、①契約者・保険金受取人・支払い口座・クレジットカードの名義変更等の変更②住所・電話番号の変更③印鑑の変更、になります。

 

(2)保険の見直し

婚姻中は配偶者や家族がいることを前提に保険の内容を決めていることが多いと思いますので、離婚により単身になるのであれば、保険で守っていかなくてはならない範囲やその内容も変わってきますので、保険の見直しをする必要があります。

 

4 まとめ

離婚が成立した後も、安定した日常生活を送っていくためには、細々とした手続きをする必要があります。特に医療保険については、必要な時に手続きがなされていないと大変なことになりますので、忘れずに手続きをするようにしましょう。不安に思うことがあれば早めに弁護士にご相談ください。

当事務所には様々な手続きにも精通した弁護士が多数在籍しております。親身になってサポート致しますので、ぜひ一度ご連絡ください。

 

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