【離婚問題コラム】再婚までの準備④ 慰謝料

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1.慰謝料とは

慰謝料とは、精神的な被害に対する損害賠償であり、夫婦が離婚することに至った原因がある配偶者は、他方の配偶者に対して離婚にかかる慰謝料を支払う義務を負うことになります。慰謝料が生じる主な離婚原因としては、配偶者による不貞行為、暴力などがあります。

判例での慰謝料の金額としては、①離婚も別居せず、夫婦関係を継続する場合は、50万円~100万円②不貞が原因で別居に至った場合は、100万円~200万円③不貞が原因で離婚に至った場合は、200万円~300万円が相場といえます。ただし、裁判ではなくお互いの合意により決まる場合は必ずしもこれらの金額に当てはまるとは限りません。

なお、離婚についての慰謝料は、一定期間を経過すると請求ができなくなってしまいます。法律では、権利が消滅してしまうまでの期間として2つの期間が定められており、いずれかの期間が経過した時点で時効消滅することとなります。具体的には、①不倫関係があったときから20年間(除斥期間)②不倫関係があったことと不倫相手を不倫された側が知ってから3年間(消滅時効)のいずれかになります。

 

2.離婚後(再婚後)に不貞が発覚した場合の慰謝料について

離婚後に不貞が発覚した場合であっても、離婚の際に「慰謝料の請求はしない」など金銭面の取り決めをしていた場合を除いては、元配偶者に慰謝料を請求することが可能です。また、既に不倫相手と再婚していた場合であっても、不倫された側は、不倫をして離婚した元配偶者とその新しい配偶者(再婚相手)に対して慰謝料請求をすることが可能になります。

 

3.慰謝料支払いが再婚に及ぼす影響

特にこれと言って法的な影響はありませんが、結婚する相手が慰謝料を払っていたという事実をどう受け止められるかについては、再婚相手の状況にもよるのではないでしょうか。自分自身が原因となっての離婚により慰謝料を支払ったということであれば、やむを得ないと捉えてくれることが多いでしょうし、暴力等が原因での離婚による慰謝料であれば、いつかは自分の身に降りかかってくるかもしれませんので、慰謝料の支払いにはネガティブなイメージを持つのではないでしょうか。

したがって、慰謝料を支払った事実を再婚相手に伝えるか伝えないか、伝える場合、どこまでどう伝えるか、は慎重に検討した方が良いといえます。

 

4.まとめ

離婚後に再婚をお考えの方も多くいらっしゃると思います。新しい相手と人生の再スタートをきるにあたり、不安の種を減らしておきたいと思うのは当然のことと言えます。もし、前婚での慰謝料についてお悩みであれば、早めに弁護士に相談しましょう。

茨城県で離婚に伴う慰謝料についてのサポートをご希望であれば、当事務所にご相談ください。離婚・再婚問題について経験豊富な弁護士が、丁寧にアドバイス致します。

 

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