慰謝料が認められる場合を整理すると、以下のようになります。
なお、以下で挙げる事例はあくまでも典型例ですので、これに限られるわけではないことにご注意ください。
1 不貞行為(不倫・浮気)
慰謝料の認容額ですが、200万円~300万円程度が多いようです。
もっとも、高額の慰謝料が認容された事案では、1000万円~1500万円というものもあるようですが、その場合には相手方の資力が高い事例といえます。
2 暴力
暴力の程度にもよるため一概には言えませんが、過去の判例では、夫が妻をしばしば殴打するなど、妻の人格を無視する行動に及んだと認定した上で、慰謝料300万円を認めた事例があります。
3 性交渉拒否・性的不能
事例によって、慰謝料額は150万円~500万円までと異なります。
4 婚姻生活の維持に協力しない
一方当事者に精神疾患があり、夫婦としての共同生活が営めないような場合です。
過去の事例では、1000万円もの高額な慰謝料が認められた事案もありますが、相手方が資産家である等の特殊な事情があったためと考えられます。
5 悪意の遺棄
妻及びその親族に対していやがらせの電話や通信を繰り返すという積極的な行為をした事案で、慰謝料500万円を認めた事例があります。