【コラム】保全執行・離婚について 面会交流拒否と間接強制

2020-07-07

質問

妻に面会交流を拒否されてしましいました。1回拒否したら一定額を支払うことを命じてもらうなど間接強制をすることは可能なのでしょうか。

回答

一定の条件を満たせば、面会交流の間接強制をすることは可能です。

解説

間接強制とは、債務を履行しない義務者に対し、一定の期間内に履行しなければその債務とは別に間接強制金を課すことを決定することで義務者に心理的圧迫を加え、自発的な履行を促すものです。 

面会交流の場合、まずは父親と母親が、面会交流の方法等について話し合い、話し合いでうまく合意できない場合には、家庭裁判所の調停手続で合意をめざすことになります。調停でも合意ができない場合には、審判によって、裁判官に交流の仕方を決めてもらうことになります。

調停や審判で面会交流の方法等が決まったのに、それが守られない場合で、監護している親が会わせないようにしている場合には,強制執行の手続があります。具体的には、面会交流をさせなければならない監護親に対し、「面会交流を拒否したらお金を払わないといけない。」という心理的負担を与えることで面会交流の実現を促すということになります。

では、どのような場合に間接強制ができるのでしょうか。最高裁判所が平成25年3月28日に出した基準を見てみましょう。

【決定1】

監護親ではない親と子が面会交流をすることを定める調停調書に基づき間接強制決定をすることができないとされた事例

→ 調停調書では、面接交渉の具体的な日時、場所、方法等は双方協議で決定すると定められていた。

【決定2】

監護親に対し監護親ではない親が子と面会交流をすることを許さなければならないと命ずる審判に基づき間接強制決定をすることができるとされた事例

→ 審判で、面会交流の日時、各回の面会交流時間の長さ及び子の引渡しの方法が明確に定められていた。

【決定3】

監護親に対し監護親ではない親が子と面会交流をすることを許さなければならないと命ずる審判に基づき間接強制決定をすることができないとされた事例

→審判で、面会交流の頻度や面会交流時間の長さは定められていたが、子の引渡しの方法については何ら定められていなかった。

 

つまり、①面会交流の日時又は頻度、②各回の面会交流時間の長さ、③子の引渡しの方法の3つの要素により、監護親の義務の内容が特定しているといえる場合は、間接強制が可能だということになります。

相手方から面会交流を拒否され、子どもに会うことができないなど、困っていることがある場合は、法律の専門家である弁護士に相談しましょう。茨城県で弁護士をお探しの場合は、離婚問題に精通した弁護士が多数所属している当事務所へぜひご相談ください。

 

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