離婚後の公的扶助 ③離婚後における公的扶助の利用

2018-07-26

1 離婚後における公的扶助の利用

離婚により生活状況が変わり、離婚後は生活にゆとりがなくなってしまうことがあります。特に、母子家庭になると、経済的に苦しい状態になってしまうことも多くあります。各地方自治体で行われている「公的扶助」にはどのようなものがあるかを見ていきましょう。

 

2 児童扶養手当

児童扶養手当とは、父母の離婚などで、父又は母と生計を同じくしていない児童が育成される家庭(ひとり親)の生活の安定と自立の促進に寄与し、児童の福祉の増進を図ることを目的として支給される手当になります。

 

(1)支給対象

次の条件に当てはまる、18歳に達した日以後最初の3月31日を迎える前の児童を監護しているひとり親または児童の養育者が支給の対象となります。

① 父母が婚姻を解消した児童
② 父又は母が死亡した児童
③ 父又は母が重度の障害にある児童
④ 父又は母の生死が明らかでない児童
⑤ 父又は母から1年以上遺棄されている児童
⑥ 父又は母が裁判所からの保護命令を受けている児童
⑦ 父又は母が1年以上拘禁されている児童
⑧ 婚姻しないで生まれた児童
⑨ 父・母ともに不明である児童(孤児など)

ただし、上記の条件に該当しても、次のような場合は、受給資格がありません。

① 日本国内に住所がないとき
② 児童が児童福祉施設等に入所しているとき、または里親に委託されているとき
③ 児童が父または母の配偶者(事実婚を含む)に養育されているとき(父または母が重度の障害の場合を除く)

 

(2)支給の制限

(1)の受給資格があっても以下の場合は手当の一部又は全部が停止されることもあります。

① 公的年金等(遺族年金や障害年金、労災による遺族補償等)の受給がある場合
② 児童扶養手当の受給開始(または受給要件発生)から一定の年数が経過した場合
③ 受給資格者及び扶養義務者等の所得が所定の限度額より多い場合

 

2 母子福祉資金・父子福祉資金・寡婦福祉資金

20歳未満の児童を扶養している母子家庭や父子家庭、寡婦の経済的自立を支援するための貸付金制度になります。

 

(1)貸母子福祉資金

【母子福祉資金】

・20歳未満の児童を扶養する母子家庭の母

・父母のいない20歳未満の児童

【父子福祉資金】

・20歳未満の児童を扶養する父子家庭の父

【寡婦福祉資金】

・寡婦とその寡婦に扶養されている20歳以上の子

・配偶者のいない40歳以上の女性で、寡婦以外の方

 

(2)資金の種類 

金額は自治体によって若干異なる場合があります。詳しい内容は各地方自治体のホームページで確認しましょう。

 

3 医療費助成制度

(1)一人親家庭等医療費助成制度

市町村単位で独自に設定している制度で、一人親家庭に対して、世帯の保護者や子どもが病院等で診療を受けたときに健康保険の自己負担分を市が助成する制度です。但し、所得制限があります。

 

(2)こども医療費助成

所得制限により一人親家庭の医療費助成を利用できない場合でも利用可能な制度です。ただし、親に対する医療費助成はありません。

 

4 生活保護

生活保護とは、資産や能力等すべてを活用してもなお生活に困窮する方に対し、困窮の程度に応じて必要な保護を行い、健康で文化的な最低限度の生活を保障し、その自立を助長する制度です。

 

(1)手続きの流れ

① 事前の相談

生活保護制度の利用を希望する場合は、各自治体の担当窓口に相談します。生活保護制度の説明を受け、生活福祉資金、各種社会保障施策等の活用について一緒に検討してもらいます。

 

② 保護の申請

生活保護の申請をすると、以下のような調査が行われます。

・実地調査(家庭訪問等)
・資産調査
・仕送り等援助の可否の調査
・年金等の社会保障給付の調査
・就労の可能性の調査等

③ 保護費の支給

厚生労働大臣が定める基準に基づく最低生活費から収入(年金や就労収入等)を引いた額が保護費として毎月支給されます。

 

5 まとめ

離婚に関係する各種手続きや公的扶助制度についてお困りのことがある場合は、水戸市、日立市、牛久市を中心に茨城県全域に対応している当事務所にぜひ一度ご相談ください。離婚問題に精通している弁護士にご相談いただければ、必要書類の準備や各種手続きも迅速に行うことが可能です。

一人での手続きに不安がある場合は、早めにご相談ください。経験豊富な弁護士がサポート致します。

 

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