質問
父親でも親権を取得することはできるのでしょうか。
回答
もちろん可能です。ここでは父親が親権を取得する場合のポイントを解説していきます。
解説
1 父親が親権を取得するための6つのポイント
一般に親権の取得は母親の方が有利だと考えられていますが、父親も親権を取得できないわけではありません。
(1)養育の実績
子どもを愛情深く育てられることを示すには、これまでの養育の実績が何よりも重要です。実際に子どもの面倒を一生懸命に見てきたという、普段からの行動が大切なのです。子どもと一緒に遊んだり出かけたりしている様子を、日頃から見かけている近所の人たちや、送迎で会う保育園や幼稚園の先生たちから「陳述書」を書いてもらうことが有効です。
(2)子どもの意思
子どもが母親より父親との生活を望んでいることが明確であれば、父親の親権取得に有利に働きます。原則として、それが認められるのは、子供が15歳以上の場合ですが、15歳未満でも、小学校高学年くらいまで成長していれば、どちらの親と暮らしたいか、子どもの意見が尊重されるようになります。
(3)現状維持の原則
生活環境の変化は、子どもの成長にはあまり良くないため、離婚後にもし引っ越しや転校を検討しているのであれば、現状維持ができないと考えられる場合もあります。
(4)母親の監護能力に問題がある
母親が心身ともに健康ではない場合や、浪費癖浮気癖がひどく、子どもの養育に適していないと判断されるような場合は、父親が親権者として認められやすくなります。ただし、一方的に母親のことを悪く言うのではなく、冷静に証拠を出して対応するなど注意が必要になります。
(5)面会交流させる意思を明確にする
面接交流とは、離婚の際に親権者とならず、子を監護していない親が子どもと会うなどして交流することです。母親に原因があって離婚した場合であっても、子どもにとって母親であることには変わりありませんので、子どもと合わせる意思があることを明確にしましょう。
(6)家庭裁判所の調査官への接し方に注意
離婚裁判中に家庭裁判所の調査官が調査にくることがあります。その場合は、礼儀正しく常識的な態度で接するようにしましょう。また、伝えたい内容はできるだけ具体的に話すようにしましょう。
2 まとめ
親権を取得したいなど、離婚にまつわる問題でお困りの場合は、お一人で悩まずに弁護士にご相談ください。茨城県で弁護士をお探しの場合は、ぜひ当事務所にご相談ください。離婚問題で経験豊富な弁護士が丁寧にサポート致します。