協議離婚とは?
【2026年4月1日施行の改正法について】
離婚後の親権は、父母双方又は一方を親権者と定める制度に改められました。共同親権となる場合でも、日常の行為、他方が親権を行使できない場合、子の利益のため急迫の事情がある場合等には、一方が単独で親権を行使できることがあります。具体的な判断は、子の利益を最も優先し、DV・虐待の有無その他の個別事情を踏まえて行われます。
【2026年4月1日施行の改正法について】
同日以後に養育費を取り決めずに離婚又は認知をした場合、主として未成年の子を監護する父母は、取決めまでの暫定的・補充的なものとして、子1人当たり月額2万円の法定養育費を請求できます。この金額は標準額ではないため、父母の収入や子の事情を踏まえ、協議又は家庭裁判所の手続で適正額を取り決める必要があります。
【2026年4月1日施行の改正法について】
同日以後に離婚した場合、財産分与の請求期間は離婚時から5年です。同日前に離婚した場合は従前どおり2年です。対象財産、評価時点、寄与割合、期限の起算点等は個別に確認する必要があります。
「協議離婚」とは、話し合いによる離婚のことをいいます。「協議離婚」の交渉にあたっては、主に以下の7つについて決めていく必要があります。
- 離婚に応じるかどうか
- 父母双方又は一方のいずれを親権者とするか
- 親子交流(面会交流)の内容・方法をどうするか
- 婚姻費用・養育費は月額いくらで、いつまでにするのか
- 慰謝料はどうするのか
- 財産分与はどうするのか
- 年金分割はどうするのか
「協議離婚」は、数ある離婚手続の中で、もっとも柔軟性・迅速性に富んだ手続といえます。
協議離婚の3つのメリット
1. 迅速に解決することが可能
「協議離婚」を選択するメリットの1つは、迅速に解決することが可能ということです。「調停離婚」や「裁判離婚」と異なり、お互いの合意のみで成立するため、裁判所に出廷する必要などもありません。
当事務所では、事案によっては比較的早期に協議が成立する場合もありますが、解決時期は相手方の意向や争点等により異なります。
2. 経済的負担が少ない
「協議離婚」を選択するメリットの2つ目は、経済的負担が少ないということです。
「調停離婚」や「裁判離婚」を選択した場合、収入印紙や予納郵券など、手続に伴う費用を用意しなければなりません。協議離婚を選択する場合には、このような費用を用意する必要はありません。
また、弁護士に依頼する場合、「調停離婚」や「裁判離婚」を選択すると、その分弁護士費用が増加してしまうほか、裁判の回数が増えるに連れて出廷日当や交通費等の負担が増加することになります。
「協議離婚」であれば、このような経済的負担も軽減することが可能となります。
3. 精神的な負担が少ない
「協議離婚」を選択するメリットの3つ目は、精神的負担が少ないということです。
時間的・経済的負担が少ない結果、精神的負担が少ないという面もありますが、お互いに合意によって離婚を成立させることで、離婚の成否や離婚の条件を巡り、裁判上でお互いに相手方を非難することを回避できるために精神的負担が少ないといえます。
「調停離婚」や「裁判離婚」を選択した場合、お互いに相手方を非難する場面が出ることがありますが、当事者の方にとっては、相手方の提出する書類をみるだけでも相当な精神的負担となることは少なくありません。
お互いに譲歩し合うことで早期に離婚をすることは、精神的負担を抑えるという点でも有益といえます。
協議離婚の3つのデメリット
1. 話し合いが成立しない場合は解決できない
「協議離婚」は、あくまでもお互いの合意がなければ成立しません。お互いの主張が並行線を辿ってしまうと、いつまでも合意が成立せず、離婚問題が解決しないことになります。
このような場合には「協議離婚」ではなく、早めに「調停離婚」や「裁判離婚」を選択したほうが早期解決を実現できることになります。
2. 親子関係が問題となっている場合は適さない
親権や面会交流など、親子関係が問題となっている場合には、「協議離婚」では容易に解決できないこともあります。
また、親権や面会交流が問題となる場面では、すでに一方の配偶者と子が別々に暮らしている状況となっており、離れている配偶者(非監護親)からすれば、子どもの実際の生活状況を確認してからでなければ離婚に応じることはできないと考えるケースもあります。
このような場合には、家庭裁判所の調査官に子どもの生活状況を調査してもらうなどの対応をしてもらう必要がありますが、その場合には「協議離婚」ではなく、「調停離婚」や「裁判離婚」を選択する必要があります。
3. 慰謝料、財産分与等の財産関係の対立が激しい場合には適さない
慰謝料や財産分与等の財産関係の対立が激しい場合には、双方の財産関係の資料の開示自体が難しいケースもあります。
このような事例では、財産関係の資料を開示してもらうために、「調停離婚」や「裁判離婚」の手続を選択することになります。
協議離婚を弁護士に依頼する3つのポイント
「協議離婚」を選択する場合、弁護士に依頼しなくともよいのではないかと思われる方もいらっしゃるかもしれません。ですが、交渉による解決である「協議離婚」こそ、むしろ積極的に弁護士への依頼を検討していただきたいと思います。
「調停離婚」や「裁判離婚」であれば、裁判所という中立の第三者によるチェックがあるため、一方の当事者のみに有利な偏った条件にはなりにくいといえますが、当事者間だけで成立する「協議離婚」の場合、当事者の関係性だけで離婚の条件が決まってしまうことにもなりかねません。
適正な条件を実現するためにも、「協議離婚」こそ、弁護士による関与が必要といえます。
1. 適正な条件の実現
「協議離婚」の際に弁護士に依頼することで、法的な論点と選択肢を整理し、条件を検討することができます。
離婚をする際には、多数の決めるべきポイントがあります(親権、面会交流、婚姻費用、養育費、慰謝料、財産分与、年金分割)。また、離婚協議書だけで済ませるか、公正証書まで作成するべきか等、手続面でも検討すべき事項があります。
このように、協議離婚時に決めるべき条件を適正に実現するためには、弁護士によるチェック・交渉が必要といえます。
2. 早期解決に向けた検討
「協議離婚」に弁護士が関与することで、離婚自体を受け入れようとしない相手方も、本気で離婚を考えていることが伝わり、離婚を前提とした交渉に応じてくることが期待できます。
また、協議離婚時に弁護士に依頼することが、相手方も弁護士への相談・依頼を検討するきっかけとなります。
そして、双方に弁護士が関与することで、適正な条件による離婚の成立が期待できるようになります。
3. 精神的負担の軽減
「協議離婚」を弁護士に依頼することで、その後の交渉の窓口はすべて弁護士が担当することになります。その結果、相手方と交渉するために連絡を取る必要がなくなり、協議離婚に伴う相手方との直接連絡を減らし、精神的負担の軽減につながる場合があります。
協議離婚を検討されている方へ

「協議離婚」は、当事者だけでもできる手続と考えている方は少なくありません。ですが、「協議離婚」こそ、むしろ弁護士に相談・依頼すべき手続といえます。
当事務所は、「協議離婚」によって離婚協議に関するご相談・ご依頼に対応しています。離婚の条件や進め方を検討したいとお考えの方は、ぜひお気軽にご相談ください。
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