Archive for the ‘コラム’ Category

【離婚問題コラム】再婚と財産3 再婚と社会保険

2019-06-27

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1.健康保険と離婚

医療保険には、大きく分けて「国民健康保険」(自営業や農業、現在職についていない方などが加入)と「健康保険(被用者保険)」(サラリーマンなどが加入)の二つがあります。

 

(1)婚姻時、国民健康保険に加入

前の配偶者を世帯主とする国民健康保険に加入していた場合

 

① 離婚後すぐに仕事に就かない場合

市区町村役場に転入・転出届を出せば、前の配偶者の世帯から脱退して、新たに国民健康保険に加入することができます。

 

② 離婚後すぐに仕事に就く場合

新しい職場で健康保険に加入する場合は、勤務先企業を通じて手続きをすることになります。

 

(2)婚姻時、配偶者の会社の健康保険に加入

夫がサラリーマンで、妻が専業主婦またはパートの場合、妻は夫の被扶養者として夫の健康保険に加入しています。この場合も次のように場合分けをして考えていきます。

 

① 離婚後すぐに仕事に就かない場合

離婚によって、配偶者の被扶養者ではなくなりますから、配偶者の健康保険からは脱退することになります。そのため、離婚後にすぐに仕事に就かない場合には、新たに国民健康保険に加入する必要があります。

元配偶者を通じて、勤務先から「資格喪失証明書」をとってもらい、その証明書を市区町村役場に提出して、国民健康保険の加入手続をすることになります。

なお、子どもについては、何もしなければ元配偶者の健康保険に入ったままの状態になります。子どもを国民健康保険に加入させることも可能ですが、その場合には元配偶者から子どもの「資格喪失証明書」も取り寄せる必要があります。

 

② 離婚後すぐに仕事に就く場合

離婚後すぐに就職する場合には、勤務先を通じて新たな健康保険に加入することになります。また、子どもを扶養に入れる場合には、勤務先を通じて子どもの健康保険被扶養者届を提出することが必要です。

 

2.再婚後の社会保険

再婚に伴い、後の配偶者の被扶養者となった場合は、後の配偶者の勤務先を通じて保険者に移動届を提出します。その際には、被扶養者の状況確認のため、市区町村税の課税証明書等を添付する必要があります。

また、後の配偶者が、もう一方の配偶者の連れ子と同居している場合、連れ子は被扶養者となります。このような場合は、添付書類として、住民票も必要になります。

 

3.まとめ

離婚や再婚の際には、付随する手続きがたくさんあります。どれを忘れても後々不利益になる可能性がありますので、どんな手続きが必要なのかをあらかじめ調べ、適切な手続きを行うようにしましょう。また、わからないことがあれば弁護士等の専門家に相談しましょう。茨城県全域にリーガルサービスを提供している当事務所には、様々な手続きにも精通した弁護士が多数在籍しております。親身になってサポート致しますので、ぜひ一度ご連絡ください。

 

【離婚問題コラム】再婚と財産2 再婚と年金

2019-06-26

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1.遺族年金とは

遺族年金は、国民年金または厚生年金保険の被保険者または被保険者であった方が、亡くなったときに、その方によって生計を維持されていた遺族が受けることができる年金です。遺族年金には、「遺族基礎年金」「遺族厚生年金」があり、亡くなられた方の年金の納付状況などによって、いずれかまたは両方の年金が支給されます。

 

2.国民年金保険―遺族基礎年金とは

(1)支給要件

被保険者または老齢基礎年金の受給資格期間が25年以上ある者が死亡したとき。(ただし、死亡した者について、保険料免除期間を含めて、保険料納付済期間が加入期間の3分の2以上あること)

 

(2)対象者

死亡した者によって生計を維持されていた、①子のある配偶者 ②子

 

3.厚生年金保険―遺族厚生年金とは

(1)支給要件

① 被保険者が死亡したとき、または被保険者期間中の傷病がもとで初診の日から5年以内に死亡したとき。(ただし、死亡した者について、保険料免除期間を含めて、保険料納付済期間が加入期間の3分の2以上あること)

② 老齢厚生年金の受給資格期間が25年以上ある者が死亡したとき。

③ 1級・2級の障害厚生(共済)年金を受けられる者が死亡したとき。

 

(2)対象者

死亡した者によって生計を維持されていた、

 ① 妻

 ② 子、孫(一定の要件あり)

 ③ 55歳以上の夫、父母、祖父母(一定の要件あり)

 

4.遺族年金を受け取っている者が再婚した場合

(1)遺族厚生年金のみを受給している場合

厚生年金に加入する配偶者が亡くなり、18歳以下の子供(18歳到達年度の末日までにある子供)がいない者は、遺族厚生年金のみを受給することが可能です。この場合、遺族厚生年金を受給していた者が再婚すると遺族年金の受給資格が消滅し、支給はゼロになります。

なお、前の配偶者と死別し、遺族厚生年金受給していた者が、再婚によって受給権が失権することを避けるために、再婚の届をしないことが起こり得ます。しかし、「失権」の理由となる「婚姻」には、事実婚いわゆる内縁関係も含まれますので、注意が必要です。

 

(2)遺族基礎年金と遺族厚生年金を受給している場合

厚生年金に加入している配偶者を亡くし、18歳以下の子供(18歳到達年度の末日までにある子供)がいる家庭であれば、遺族基礎年金と遺族厚生年金の双方を受給することが可能です。ただし、遺族基礎年金と遺族厚生年金の受給者が再婚した場合は双方の年金が支給停止となります。

一方で18歳到達年度の末日までにある子供は、遺族基礎年金と遺族厚生年金の受給資格を有しておりますので、支給停止要件に該当しなければ遺族年金を受給することが可能です。

 

6.まとめ

配偶者が死亡した場合に受け取れる可能性のあるお金が遺族年金になります。どういった要件でどれくらいのお金がもらえるのかや、今まで受給してきたけれど再婚することが決まった場合にはどうなるかについて、わからないことがある場合は、弁護士に相談しましょう。茨城県全域にわたり、地域に密着したサポートを行っている当事務所にぜひ一度ご連絡ください。離婚や再婚問題で経験を積んだ弁護士が丁寧にサポート致します。

【離婚問題コラム】再婚と財産1 再婚と婚姻費用

2019-06-25

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1.婚姻費用の扱いについて

婚姻費用とは、夫婦が生活するために必要な費用であり(民法第760条)、夫婦はお互いに協力し、扶助し合わなくてはならないこととされています(民法第752条)。

婚姻費用の範囲は、衣食住にかかるお金、子にかかる費用、医療費や娯楽費など、婚姻共同生活を営むために必要な一切の費用が含まれます。婚姻費用が問題になるケースとしては、離婚を決意してから、実際に離婚するまでに時間がかかり、別居状態になった場合などが挙げられます。婚姻費用は、このような場合に、収入の多い方から収入の少ない配偶者に対して支払われるものです。

 

2.婚姻費用の算定

婚姻費用の額は、当事者の合意によって決定しますが、夫婦間の協議が決裂してしまい、合意できないような場合には、家庭裁判所における家事調停または家事審判によって決めることになります。

当事者間での協議の場合でも、何の基準もなく決定するのは難しいため、現在は、養育費と同様に婚姻費用分担額の標準額を示した「算定表」に基づいて算定していくことになります。

 

3.いつからいつまで支払いが必要か

婚姻費用分担請求は、「請求したとき」から認められる、というのが,現在の裁判所の考え方です。つまり、過去にもらえるはずだった婚姻費用を、後になってから婚姻費用分担請求として請求するのは原則としてできないということになります。婚姻費用分担請求の終わりは、婚姻費用分担義務がなくなるまでであり、具体的には「離婚するまで」、あるいは「再び同居するようになるまで」となります。

 

4.再婚と婚姻費用

再婚の夫婦であっても、婚姻費用の考え方は、初婚の夫婦の場合と同様です。つまり、婚姻費用の分担を考慮しなくてはならなくなった場合に、収入の多い方から収入の少ない配偶者に対して、「算定表」に基づく金銭が支払われます。

ただし、初婚の夫婦とは異なる点もあります。それは、再婚後の婚姻費用分担において、初婚の相手との間に子どもがいて、養育費を払っているような場合には、その子どもに対する扶養を考慮した上で、婚姻費用の分担が決まるということです。要するに、再婚後の家庭における婚姻費用の分担は、その分だけ減額されることになります。

 

5.まとめ

再婚後の婚姻費用について、いかがでしたでしょうか。前婚での養育費の支払いは、再婚後の婚姻費用の分担に影響します。再婚時に、相手が養育費を支払っていることを知っていたとしても、再婚後に婚姻費用分担をする際にはできるだけ多く相手方に請求したいと思われるのではないでしょうか。当事者同士で協議をして円満に解決できるのが一番ですが、当事者同士での協議は決裂することもありますし、不安なことがあれば弁護士に相談しましょう。

茨城県で弁護士をお探しであれば、当事務所にご相談ください。離婚・再婚問題に詳しい弁護士がきめ細かなサポートを致します。

 

【離婚問題コラム】再婚生活5 再婚後の実親と子どもの面会交流

2019-06-24

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1.再婚による面会交流の内容の見直し

親が離婚する際には、どちらか一方が子ども親権者・監護権者になり、同居することになります。そのため、もう一方の親は子どもと一緒に住むことができなくなってしまいます。そこで、別居している親と子どもには面会交流権が認められています。面会交流権とは、離婚などによって別居している親と子どもがお互いに面会をする権利のことをいいます。

前婚の離婚時に、子どもと離れて暮らす非親権者の面会交流が認められていても、子どもと同居する親権者が再婚し、再婚相手が子どもと養子縁組をした場合には、状況が変わってきます。つまり、再婚後に再婚相手と子どもが養子縁組すると、養親は、一緒に暮らすだけでなく、法律上でも子どもにとって新たな親となります。

そうなると、実親との面会交流の実施を継続することで、かえって子どもの精神面を不安定にさせてしまうことも起こり得ます。

そのような場合には、子どもの福祉を最優先に考え、親権者と非親権者は面会交流の内容について見直しをする必要が出てきます。

 

2.面会交流の内容を見直す方法

再婚によって面会交流を見直す必要がある場合や、その他子どもの成長に応じて内容を見直す必要がある場合には、まずはこのことを相手方に申し入れる必要があります。自分の都合ではなく、あくまでも子どもの幸せのためには、面会交流の内容の見直しが必要であることをよく説明し、理解を得ることが必要になります。

中には、自分の気持ちや都合だけを考えて、面会交流の内容の見直しについて応じてくれない親もいるかもしれません。そのような場合には、家庭裁判所の調停または審判の手続きをとって解決を図っていくことになります。

 

3.まとめ

再婚と面会交流について、いかがでしたでしょうか。新しく親になる側も、相手の連れ子を受け入れて自分の子どもとして育てていくには並々ならない努力が必要ですし、子どもとしても、新しい親を受け入れ信頼関係を築いていくことには大変な苦労があると思われます。子どもの幸せを考えて、面会交流の見直しについても妥当な内容で合意できるのが一番ですが、非親権者側も子どもが可愛いからこそなかなか合意できないことも考えられます。面会交流の内容見直しについて、不安なことがあれば弁護士に相談するようにしましょう。茨城県で離婚、再婚、面会交流について詳しい弁護士をお探しであれば、当事務所にお任せください。当事務所には、離婚・再婚の様々な局面で経験を積んだ弁護士が多数在籍しております。親身になってサポートしますので、ぜひ一度ご連絡ください。

 

【離婚問題コラム】再婚生活4 再婚後の子どもの養育費

2019-06-22

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1.養育費の支払い義務者が再婚した場合

養育費を決めたときより、義務者の収入が減っている場合は、その事情も考慮して、減額に向けて算定をし直すことがありますが、収入の減少はなくても、義務者の再婚によって生活費の負担が増えた場合にも減額することができるでしょうか。場合をわけて以下検討します。

 

(1) 再婚相手に収入がない場合

養育費を支払っていた者が再婚すると、再婚相手を扶養する義務が生じます。しかし、再婚を理由に、元配偶者との間の子に対する生活保持義務がなくなるわけではありませんので、養育費の支払い義務は終了しません。とはいえ、養育費支払い義務者の収入も限られていますので、元配偶者との間の子に対する養育費の減額請求をすることができます。

 

(2) 再婚相手に収入があるものの僅かである場合

再婚相手に僅かながら収入がある場合、この収入を義務者の収入と合算した上で、養育費の算定を行います。

 

(3) 再婚相手に相当の収入がある場合

再婚相手に相当の収入がある場合には、再婚相手の生活費はその収入で賄うと考え、養育費の算定に当たっては、再婚相手の存在を考慮せずに行います。この場合、養育費の減額は認められないという結果になります。

 

2.養育費についての権利者が再婚した場合

当初の養育費を決めた当時より、権利者の収入が増えている場合には、養育費は減額に向けて算定し直すことになりますが、権利者が再婚することによって世帯収入が増えた場合にも減額することができるでしょうか。

 

(1) 子供が再婚相手と養子縁組をしない場合

養育費の権利者である親権者が再婚した場合、単に親権者が再婚しただけでは、子供の地位に変化はないため、養育費にも影響はありません。

 

(2) 子供が再婚相手と養子縁組をした場合

子どもが再婚相手と養子縁組をした場合、養子制度の趣旨から、養親の扶養義務のほうが実親の扶養義務より優先するとされています。つまり、再婚相手である養親に経済力があるときには、実親の養育費の支払義務がなくなる可能性もあります。

 

3.養育費減額の手続き

養育費を減額したい場合は、まず元配偶者と減額が必要な理由について話し合いながら減額に向けた話し合いをおこないましょう。お互いの話し合いでは養育費の減額がまとまらず、それでも減額を求める場合は調停を申し立てます。調停では、、収入状況の変化を証明できる証拠を用意する必要があります。さらに、養育費請求調停が不成立になった場合には、自動的に審判手続が開始され、調停に関係した裁判官によって養育費の減額を認めるかどうかの決断が下されることになります。

 

4.まとめ

再婚後の子どもの養育費について、いかがでしたでしょうか。再婚によって養育費の金額にどんな影響があるのかは、支払い義務者にとっても権利者にとっても大きな関心事だと言えます。再婚等の状況によって額を見直しすることも可能ではありますが、当事者同士での協議は決裂することもありますし、不安なことがあれば弁護士に相談しましょう。茨城県で弁護士をお探しであれば、当事務所にご相談ください。離婚・再婚問題に詳しい弁護士がきめ細かなサポートを致します。

 

【離婚問題コラム】再婚生活3 再婚後の子どもの親権・監護権

2019-06-21

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1.再婚と子どもの親権・監護権

親が再婚した場合、子どもの親権や監護権はどのような影響を受けるのでしょうか。たとえば、自分の再婚を機に、元配偶者に親権を取られるということはあるのでしょうか。

結論から言うと、再婚は、子どもの親権・監護権に影響を及ぼしません。つまり、離婚の際に親権者・監護権者となっていれば、その後再婚してもそのまま子どもの親権者・監護権者のままです。反対に、離婚の際に親権者・監護権者にならなかった場合には、再婚後も親権者や監護権者になることはありません。

ただし、家庭裁判所の調停もしくは審判によって、親権の変更が認められることもあります。親権者が再婚した後に元配偶者から親権者変更の調停の申立があった場合、変更が認められるには、親権者を変更する必要があるような特別の事情が生じたことが必要です。通常、再婚は、経済的に豊かになり、血の繋がりがなくても家庭に父母がそろうということは子どもの幸せに資するものと言えます。したがって、再婚が親権者を変更すべ特別な事情に当たることはほとんどないと言えます。

 

2.子どもが再婚相手と養子縁組をした場合

民法第819条第6項によると、子どもの利益のため必要があるときは、親権者を他の一方に変更することが可能です。ただし、離婚によって単独で子どもの親権者になった親が、その後再婚して、再婚相手が子どもと養子縁組をした場合には、もう一方の実親は親権者変更の申し立てをすることができないとするのが判例です。

判例の中には、「再婚自体が子の幸福のために好ましいものでない場合」は、離婚により親権者でなくなった親は、親権者に対して親権者変更の申立てをすることができるとしたものもあります。ただし、再婚自体が子の幸福のために好ましいものでないかどうかの判断基準は明確ではありません。

例えば虐待等がある場合が考えられますが、その場合には、親族等が家庭裁判所に親権喪失の審判を申し立て、未成年後見を開始するか、離婚により、親権者でなくなった親が親権を回復することになります。なお、親権喪失制度は、父又は母による虐待又は悪意の遺棄があるときその他父又は母による親権の行使が著しく困難又は不適当であることにより子の利益を著しく害するときに家庭裁判所への申立てによる審判で親権を消滅させる制度になります。

 

3.まとめ

再婚後の子どもの親権・監護権について、いかがでしたでしょうか。子どもを連れての再婚も最近ではよくあることですが、親権がどうなるのかについては最も気になることの一つだと言えます。原則として再婚は、子どもの親権・監護権について影響を与えるものではありませんが、何か不安なことがある場合は、弁護士に相談しましょう。茨城県で弁護士をお探しの場合は、当事務所にご相談ください。当事務所に在籍している離婚・再婚に精通した弁護士が丁寧にポート致します。

 

【離婚問題コラム】再婚生活2 再婚相手と子どもの養子縁組

2019-06-17

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1.養子縁組とは

養子縁組には、普通養子縁組と特別養子縁組の2つがあります。以下、2つの養子縁組についてみていきましょう。

 

(1)普通養子縁組

  • 原則、当事者の意思で自由に縁組できる
  • 戸籍上、「養親」「養子」と記載される
  • 養子縁組後も、養子と実親の親子関係は継続する

 

(2)特別養子縁組

  • 必ず家庭裁判所を通して手続きする必要がある
  • 原則、養子となる子どもが6歳未満で、実親の養育が困難な場合
  • 戸籍上、「実親」「実子」と記載される
  • 養子縁組により、養子と実親の親子関係は断絶する

普通養子縁組と特別養子縁組には以上のような違いがあり、特別な事情がない限りは、連れ子との養子縁組は普通養子縁組になります。

 

2.子どもが未成年である場合の裁判所の許可

未成年者を養子にする場合には、家庭裁判所の許可が必要であるのが原則です(民法第798条本文)。趣旨としては、養子縁組制度の悪用を防ぎ、養子にとって不利益がないようにするためです。

ただし、例外として、自己又は配偶者の直系卑属を養子とする場合には、養子にとって不利益な養子縁組はなされないと考えられるため、家庭裁判所の許可は不要です。したがって、再婚相手と連れ子が養子縁組をする場合には、連れ子が未成年者であっても、家庭裁判所の許可は不要になります。

 

3.子どもが15歳以上か未満かによる違い

(1)子どもが15歳以上の場合

養子になる子が15歳以上の場合は、養子の判断で、養親と養子縁組をします。つまり、15歳以上である子どもは、親の再婚相手と養子縁組するかどうかを自分で決めることができます。もっとも、15歳の子どもが自分の人生を左右するようなことを自分自身で決定するのは難しいとも言えますが、未成年者であれば15歳以上であっても、原則として家庭裁判所の許可が必要になりますので、その養子縁組が子どもにとって不利益にならないかどうかはチェックされることになります。

 

(2)養子が15歳未満の場合の養子縁組

養子になる子が15歳未満の場合には、養子になる子どもの法定代理人が養子縁組の承諾をします(代諾)。すなわち、実親であっても、親権者(法定代理人)でなければ、養子縁組の代諾をすることはできません。また、前婚の離婚の際に、親権者と監護権者を分ける場合もあります。この場合、養子縁組をするには、親権者の代諾の他に、監護権者の同意も必要になります。つまり、実際には監護権者の同意もなくては養子縁組できないこともありますので注意が必要です。

 

4.養子縁組の成立

養子縁組は、養親・養子の各当事者の合意が必要です。そのうえで、市区町村の役所に養子縁組の届出をすることによって成立します。養子縁組が成立すると、養子には嫡出子と同様の身分関係が認められることとなります。よって、養親又は、養子が死亡した場合、 お互いに相続権が発生することとなります。

なお、成立した養子縁組を解消するためには、離縁の手続きが必要になります。協議により解決することができなければ、最終的には家庭裁判所の裁判により、離縁の判決を得る必要があります。

 

5.まとめ

再婚相手と子どもの関係をどうするかについて悩まれる方も多いのではないでしょうか。養子縁組をするかどうか悩まれていたり、手続きについてわからないことがあったりする場合は、早めに弁護士に相談しましょう。弁護士であればご相談者様のお話をよく聞いて、ご希望にそった解決策の提案をすることが可能です。茨城県で弁護士をお探しの場合は当事務所にご連絡ください。離婚・再婚にまつわる問題について経験豊富な弁護士が親身になってアドバイス致します。

 

【離婚問題コラム】再婚生活1 再婚後の子どもの戸籍と氏

2019-06-15

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1.離婚後の子どもの戸籍

離婚をすると、婚姻により氏を改めた者は、離婚によって戸籍も元の戸籍に戻り(復籍)、氏も婚姻前の氏に戻ります(復氏)。ただし、離婚後3ヶ月以内に婚氏続称届(離婚の際に称していた氏を称する届)を提出すると、新戸籍が編製されます。一度復籍した親の戸籍に在籍する子どもは、親が婚氏続称届を出して新戸籍が編製された場合であっても、親の新しい戸籍に当然に入ることはできません。この場合で、子どもを新戸籍に入れたい場合には、別途入籍の届出をする必要がありますが、裁判所の許可をとる必要まではありません。

一方、子どもが、離婚前の戸籍(婚姻中の戸籍)に在籍している場合で、親の婚氏続称届による新戸籍への入籍を希望する場合には、家庭裁判所の氏の変更の許可を得た上で、入籍届をする必要があります。

 

2.親の再婚による子どもの氏や戸籍はどうなるか

一度離婚しても、その後新たなご縁があり、再婚をするケースはとても多いと思います。では、離婚によって子どもを引き取った親が再婚する場合、子どもの氏や戸籍はどのようになるのでしょうか。

 

(1) 再婚相手と養子縁組する場合

再婚相手と前婚の子ども(連れ子)が養子縁組をした場合は、子どもは養親の氏を称することになり、子どもは養親の戸籍に入ることになります。つまり、再婚後の両親と子どもは、同一の氏を称して、同一の戸籍に入ることになります。

 

(2)再婚相手と養子縁組しない場合

再婚相手と前婚の子どもが養子縁組をしない場合は、再婚した親が再婚相手の氏を称している場合でも、子どもの氏は当然には変わりません。この場合、子どもの氏を再婚した親と同じ氏にするには、子の氏の変更手続きをとる必要があります。なお、この手続きをする場合、家庭裁判所の許可が必要です。

 

3.まとめ

離婚・再婚による氏や戸籍の変更は、内容によっては家庭裁判所での手続きが必要になりますので、一人では不安なこともあるのではないでしょうか。また、養子縁組や氏の変更は、再婚相手にとっても子どもにとっても、非常にデリケートで重大な問題であるため、十分な話し合いやケアをしながら手続きを進める必要があります。離婚や再婚について、専門家である弁護士にご相談をお考えの場合は、当事務所にご連絡ください。当事務所は茨城県全域にリーガルサービスを提供しており、経験豊富な弁護士が多数在籍しております。ぜひ当事務所の弁護士にお任せください。

 

【離婚問題コラム】再婚までの準備16 便法の離婚と再婚

2019-06-13

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1.便法としての離婚

「借金の取り立てが厳しいので、一旦離婚して妻を実家に帰し、落ち着いたら再婚したいと思っているが、そのような離婚は認められるか」このような場合でも、夫婦の双方に離婚意思があれば、協議離婚は有効に成立します。以下、解説していきます。

 

2.離婚の意思

離婚の意思とは、婚姻関係を解消する意思のことを言い、夫婦両当事者間に当該意思がなければ、離婚は当然に無効とされます。ただし、ここでいう離婚意思とは、離婚の届け出をする意思で足り、便法としての離婚も有効とされています(判例)。つまり、莫大な借金を背負った夫が強制執行を免れるために、本心から離婚したいと思っているわけではないのに、離婚届を提出し、ほとぼりが冷めたら妻と再婚しようと考えている場合であっても、離婚は有効ということになります。

学説では、離婚意思は「夫婦生活を廃棄しようとする意思が必要」とする実質意思説もありますが、判例では、届出意思説がとられています。

なお、上記の例で、強制執行を免れるために財産分与に仮託して財産処分をしているような場合には、当該財産分与が詐害行為に該当するとして債権者取消権行使の対象になる可能性があることに注意が必要です。

 

2.氏を変更するための離婚と再婚

では、夫婦の氏を変更する目的で、協議離婚の届出をし、再婚と同時に氏を変更することは認められるのでしょうか。たとえば、最初に妻の氏を称していたものを、一旦離婚し再婚することによって夫の氏を称することにするような場合です。

判例の立場によると、この場合も離婚後再婚できるように思われますが、氏を変更するための離婚と再婚は認められないと考えられます。なぜなら、本来、婚姻中に氏を変更することはできませんが、このような離婚・再婚を認めると、実質的に婚姻中の氏の変更を認めることになってしまうからです。

もっとも、離婚後に時間をおいてから再婚し、氏を変更した場合には、有効とせざるを得ませんので、便法を全て認めないということは難しいと言えます。

 

3.まとめ

離婚には様々な事情があり、便法としての離婚を考えざるを得ない事情がある場合もあるかもしれません。茨城県全域にリーガルサービスを提供している当事務所では、さまざまな離婚問題に関するご相談を承っております。当事務所では、様々な分野で経験を積んだ弁護士が多数在籍しております。これまでの経験をいかし、ご相談者様一人ひとりに寄り添った対応を行うことができます。弁護士へのご相談をお考えの方は、ぜひ当事務所にお任せください。

 

【離婚問題コラム】再婚までの準備15 協議離婚の無効・取消しと再婚

2019-06-12

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1.虚偽の離婚届

「夫が離婚届を偽造して役所に届け出てしまった」このような場合、離婚は認められるのでしょうか。結論からいうと認められないのですが、以下解説していきます。

 

2.協議離婚の無効

(1)協議離婚の無効

協議離婚が有効であるためには、夫婦ともに、離婚届を提出する時点において離婚する意思が存在する必要があります。もし、どちらか一方の離婚意思が欠けていた場合には、協議離婚は無効になります。その場合に、再婚をすると重婚状態になり、関係者からの請求で再婚が取消されることになります(民法第744条・第732条)。

 

(2)無効の協議離婚の追認

前述のとおり、夫婦の一方が勝手に離婚届を提出してもその協議離婚は無効です。ただし、後から気づいた配偶者が、無効の協議離婚を追認することができます(最判昭和42年12月8日)。

 

(3)不受理申出制度

当事者の一方の意思に基づかない協議離婚は無効なのですが、形式が整っていれば受理されてしまいます。それを防ぐため、不受理申出制度という制度があります。

不受理申出制度とは、養子縁組・協議離縁・婚姻・協議離婚・認知の届出について、「第三者によるなりすまし」や、「一度は届出の意思を持ち、届書に署名・押印したけれど、役所へ提出するまでにその意思を翻したとき」など、本人の意思に基づかない届出が受理されることを防止する制度です。

原則として、不受理申出をする本人自らが、本籍のある役所へ出頭して、申出書等の申請書を提出する必要があります。不受理申出の有効期限は定められておらず、不受理申出の必要がなくなったときには、申出をした本人自らが出頭して「不受理申出の取下げ書」を提出します。

 

3.協議離婚の取消し

配偶者に騙されて協議離婚したり、配偶者から脅されて身体の危険を感じたためにやむを得ずに協議離婚届をしてしまったときには、その協議離婚を取り消すことも可能です。なお、協議離婚の取り消しは、騙されたことを知った後、または強迫を免れた後、3か月以内に家庭裁判所に対して手続きをしなければなりません。

相手の住所地または双方で合意した土地の家庭裁判所に対して、協議離婚取り消しの調停を申し立てします。調停で解決を図ることができなかった場合は、双方の住所地を管轄する家庭裁判所に対して訴訟を提起して解決することになります。

 

4.まとめ

いったん成立した協議離婚を取り消す等をするには、家庭裁判所での手続きが必要になります。もちろん、家庭裁判所に手続きを確認しながら自分で手続きをすることは可能ですが、法的な手続きは煩雑ですし、専門知識が必要になることもあります。協議離婚の無効や取消しについてお困りのことがあれば、法律の専門家である弁護士に相談しましょう。弁護士であれば、法的なアドバイスも可能ですし、裁判所での手続きもご相談者様に代わって行うことができます。茨城県で協議離婚の無効や取消しに強い弁護士をお探しであれば、ぜひ当事務所にご相談ください。

 

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