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弁護士と他士業の違い

2016-04-05

「離婚問題の相談について、弁護士、司法書士、行政書士、どれに相談すれば良いのかよく分からない」

「同じ『士業』だし、広告を見てもどれも同じように見えるし、違いがよく分からなくて……」

という方が大勢いらっしゃいます。そのような方に向けて、今回は、離婚問題の相談は誰にしたらよいの?という点についてお答えいたします。

3つの士業の違い

まず、弁護士、司法書士、行政書士の3者についての違いを簡単にご説明します。

  • 弁護士:紛争が起きた場合に、裁判の対応をします
  • 司法書士:不動産等の登記を行うことができます
  • 行政書士:書類作成の代行を行うことができます

それでは、離婚でお悩みの方は、このうち誰に相談すべきでしょうか。

「弁護士は、紛争が起きた場合に裁判の対応をするということなら、紛争になっている場合には弁護士に相談することにして、まだ紛争になっていない場合には、弁護士以外の司法書士や行政書士に相談すれば良いんじゃないの?」と思った方がいらっしゃるかも知れません。

しかし、結論から言えば、紛争になっているか否かを問わず、まず弁護士に相談してみることをおすすめします。

離婚問題を弁護士に相談する理由

行政書士や司法書士の場合、書類を本人に代わって行うことや、登記の手続きを行うことは可能ですが、本人の代理人として交渉等を行うことは法律で禁止されています。

そのため、離婚でお悩みの方が行政書士に相談をした場合、相手方と離婚の条件面で話し合いになったときに、自分の代理人として相手方と交渉してもらうことができません。

そのほかにも、養育費の支払い、お子様の親権など、離婚の過程で生じる問題は、交渉が必要な場面がほとんどです。現時点では紛争にはなっていないように見えても、後になって「そこはしっかりと主張しておかなくてはいけなかった」ということが数多く見られます。

弁護士は交渉のプロフェッショナルです

弁護士は、本人の代理人として、相手方との交渉を行うことができます。

顔を合わせたくない相手や、見るだけでストレスのかかる出来事、考えることも話し合うことも大変な今後の生活や子供のことなど、人生に関わる大きな転換点である離婚問題の交渉は、多くのストレスがかかることかと思われます。そのような交渉を、交渉のプロである弁護士が行うメリットは非常に大きいといえます。

また、弁護士は、これまでの経験から、離婚に伴う様々な問題について、落とし所・ツボを押さえたアドバイス行うことが可能です。

弁護士に相談すると「大ごと」になりそうで抵抗がある

弁護士に依頼して交渉をすると「大ごと」になりそうで抵抗があるという方もいらっしゃいます。しかし、そのようなことはありません。

むしろ、弁護士に相談することによって、スムースかつ早期の解決が可能となるケースが圧倒的に多いといえます。また、DV被害でお悩みの方の場合も、個人情報の管理を徹底し、相談者様の安全を守ります。

費用について

当事務所は、初回相談無料です。離婚問題でお悩みの方は、まずはお気軽にお問い合わせください。

 

調停で離婚について合意できたものの、親権者について合意ができない場合の対応

2013-07-24

質問

現在、調停で離婚の話を進めています。

離婚することについては夫と合意できたのですが、夫は一人息子の親権者は自分だと言って譲りません。

ですが、私も子どもの親権を渡したくはありません。今後どのように進めればよいのでしょうか。

回答

【2026年4月1日施行の改正法について】
離婚後の親権は、父母双方又は一方を親権者と定める制度に改められました。共同親権となる場合でも、日常の行為、他方が親権を行使できない場合、子の利益のため急迫の事情がある場合等には、一方が単独で親権を行使できることがあります。具体的な判断は、子の利益を最も優先し、DV・虐待の有無その他の個別事情を踏まえて行われます。親権について合意できない場合の進行や、離婚と親権の定めをどの手続で扱うかは、申立内容と裁判所の判断により異なります。旧法時代の審判例をそのまま現在の手続に当てはめず、担当裁判所の最新案内を確認してください。

夫婦が離婚する際には、未成年の子がいる場合、父母双方又は一方を親権者として定める必要があります。

親権者の指定のない離婚届は受理されません。
これは、調停離婚であっても同様です。

したがって、ご質問のケースのように、離婚だけ合意しても、父母双方又は一方のいずれを親権者とするか決まらない以上、調停離婚は成立しないとして、改めて離婚訴訟を提起することも考えられます。

ですが、このような方法は煩雑であるとして、当事者双方に異議がなければ、合意している離婚のみを調停で成立させ、離婚した後に、親権者については家庭裁判所の審判で定めてもらい、親権者の定めに関する届出を提出するという方法もあります。

考えられる方法を整理すると、以下のように分類できます。

① 離婚調停を一括して不成立として、離婚訴訟を提起する方法

離婚調停で親権について合意できない以上、離婚調停を成立させる余地がないとして、あるいは当事者が離婚と親権者指定を分離することを望まない場合などには、調停そのものを全部不成立として終了させ、改めて離婚訴訟を提起し、附随処分として親権者の指定を求めることになります。

この方法は、争点ではない離婚原因などを改めて公開の場で審理することになり、紛争の実体とかけ離れた解決を当事者に求めるものであり、当事者の意思に反するばかりか、訴訟経済上も望ましいことではありません。

その上、親権者の指定につき深刻な対立がある場合の審理は、訴訟手続きよりもむしろ家庭裁判所の後見的機能による処理により適しているとも考えられます。

② 離婚について調停に代わる審判による方法

次に、家庭裁判所が家事調停委員の意見を聴き、調停の経過なども反映させて、職権で調停に代わる離婚の審判をし、その中で子の親権者を指定することが考えられます(家事事件手続法284条)。

実務でも、この方法をとる例があります(大阪家審昭50・3・17家月28・3・83)。

この方法であれば、①で述べた問題点は解決できますが、24条審判は、異議の申立によってその効力を失います(家事事件手続法286条)。

異議申立がされれば、せっかく合意している離婚についての効力まで否定され、結局、訴訟で解決せざるを得ません。

③ 離婚手続と親権者指定の手続を分離する方法

次に、調停の当事者が離婚と親権者指定を分離してもよいとの意向を有している場合には、離婚についてだけ調停を成立させ、親権者指定については調書に審判で定める旨を記載して、後日審判で指定をするという方法も考えられます。

具体的には、調停条項として、「申立人と相手方とは、調停により離婚する。当事者間の長男(長女)○○の親権者については合意ができないので、後日○○家庭裁判所の親権者指定の審判によりその指定を受ける。」旨記載します。

このように、いくつかの方法が考えられますが、いずれの方法によるべきかは具体的な事案によって異なりますので、慎重に検討する必要があるといえるでしょう。


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離婚の合意はできたが、子どもの問題で合意できないときの解決方法

2013-06-13

質問

私は、結婚以来、粗暴な夫に愛想が尽きて、離婚を求めていました。ようやく夫との話合いもまとまり、離婚に応じてくれることになりました。

ところが、私も夫も、4歳になる一人息子の引き取りを希望しており、なかなか合意できそうにもありません。

私は子どもを引き取って新しい生活を始めたいのですが、どのように解決すればよいのでしょうか。

回答

【2026年4月1日施行の改正法について】
離婚後の親権は、父母双方又は一方を親権者と定める制度に改められました。共同親権となる場合でも、日常の行為、他方が親権を行使できない場合、子の利益のため急迫の事情がある場合等には、一方が単独で親権を行使できることがあります。具体的な判断は、子の利益を最も優先し、DV・虐待の有無その他の個別事情を踏まえて行われます。

1. 協議離婚の可否

離婚届には、離婚後の未成年の子について、父母双方又は一方のいずれを親権者とするかを記載します。

この記載がなければ、離婚届は受理されないため、結果として協議離婚はできないということになります。

協議離婚の際には、親権者の定めについて協議することになりますが、その合意ができなければ、協議離婚届は出せないということになります。

2. 離婚調停等の手続

ご質問のケースでは、父母双方又は一方のいずれを親権者とするか合意できないため、協議離婚ができないことになります。

このような場合、家庭裁判所に離婚の調停申立をすることが考えられます。

離婚調停で親権者の定めについて合意できない場合、調停は不成立となり、離婚訴訟を提起することが一般的です。事案によって調停に代わる審判が検討される場合もありますが、異議申立てにより効力を失うことがあります。

もっとも、審判がないまま調停が不調に終わったり、審判が出ても異議申立によって失効したりした場合、最終的には離婚訴訟を提起し、判決によって解決するしかないことになります。

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夫の愛人に対して行う慰謝料請求の消滅時効

2013-06-06

質問

私の夫は、長年、家庭を顧みずに愛人と暮らして20年以上になります。

子どももいるので、なんとか我慢していくほかないと考え、これまでは何も言わないようにしてきていました。

ですが、夫が退職金で愛人にマンションを買ってやったと聞いて、これ以上は我慢できなくなりました。今から、その愛人に対して慰謝料を請求することはできるでしょうか。

回答

結論は、同棲関係をいつ知ったか、各不貞行為・損害をどのように捉えるか、婚姻関係が既に破綻していたか、時効の完成猶予・更新があるか等により異なります。『請求時から3年分のみ認められる』と一律に判断することはできません。まず、夫の不倫相手に対する慰謝料請求権は、原則として認められています。この点、最高裁昭和54年3月30日判決は、「夫婦の一方の配偶者と肉体関係を持った第三者は、故意または過失がある限り、右配偶者を誘惑などして肉体関係を持つに至らせたかどうか、両者の関係が自然の愛情によって生じたかどうかにかかわらず、他方の配偶者の夫または妻としての権利を侵害し、その行為は違法性を帯び、右他方の配偶者の被った精神上の苦痛を慰謝すべき義務がある」と判示し、実務は原則として肯定説をとっていると言えます。

次に問題となるのは、夫の不倫相手に対する慰謝料請求権の消滅時効の起算点です。

夫と愛人の不貞行為は、1回限りのものではありません。夫と愛人が同棲し、その同棲関係が20余年にわたっているというのですから、1回的な不法行為ではなく、不法行為そのものが継続的に行われ、損害も継続的に発生する「継続的不法行為」にあたります。

それでは、このような「継続的不法行為」の場合、いつの時点が消滅時効の起算点となるでしょうか。

この点、最高裁平成6年1月20日判決は、「夫婦の一方の配偶者が他方の配偶者と第三者との同棲により第三者に対して取得する慰謝料請求権については、一方の配偶者が右同棲関係を知った時から、それまでの間の慰謝料請求権の消滅時効が進行すると解するのが相当である。」と判示しました。

不貞行為の継続の場合、妻との別居、愛人との同棲、愛人と夫との間の子どもの誕生といったように、いわば新たな秩序が形成されています。一方で、妻は、夫の愛人との同棲関係を知ったり、愛人との間の子どもの認知の事実を知った時点で、愛人に対する慰謝料請求をすることが妨げられるわけでもありません。

不法行為による損害賠償請求権は、原則として損害及び加害者を知った時から3年、又は不法行為時から20年で時効により消滅します。判例の射程を踏まえ、各損害の起算点を個別に検討する必要があります。

ご質問のケースでは、現在も夫と愛人との同棲関係が続いているのですから、同棲が現在も続いている場合でも、請求できる範囲は、認識時期、行為の継続性、婚姻関係の状況、完成猶予・更新等を確認して個別に判断します。

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養育費の変更・未払への対応

2013-01-07

養育費の変更

 養育費の支払期間は、子の成熟・進学状況や父母の合意等により異なり、長期間に及ぶことがあります。その間、何も事情が変わらないことの方がむしろ少ないといえるでしょう。

そこで、法律上、養育費について取決めをした後に、事情が変わった場合には養育費の増減額の請求をすることができます。

事情の変更として認められるのは、最初の取決め時から一定期間が経過し、相当程度事情が変わった場合です。

事情の変更として認められる理由の例

  • 子どもが大きな病気をした
  • 進学したりすることで特別の費用が必要になった
  • 失業等で収入が減少した
  • 転職等で収入が増加した

具体的な 手続としては、養育費の増減額を求める調停・審判を申し立てることになります。

養育費の未払いについて

【2026年4月1日施行の改正法について】
同日以後に養育費を取り決めずに離婚又は認知をした場合、主として未成年の子を監護する父母は、取決めまでの暫定的・補充的なものとして、子1人当たり月額2万円の法定養育費を請求できます。この金額は標準額ではないため、父母の収入や子の事情を踏まえ、協議又は家庭裁判所の手続で適正額を取り決める必要があります。2026年4月1日以後に発生する養育費債権には、子1人当たり月額8万円を上限とする先取特権が認められ、一定の範囲で債務名義がなくても差押えを申し立てられる場合があります。

養育費の未払いは、よく起こる問題の一つです。

養育費の請求債権は他の金銭債権と同様、法律上正当に認められる債権となりますから、相手方の財産を差し押さえることもできます。

相手方の預貯金や土地家屋などの形ある財産だけでなく、相手方が将来的に受け取る予定の財産、代表的なもので言えば相手方が会社から支払われる予定の給与についても差し押さえることが可能です。

 差押えの対象財産を特定する必要がありますが、要件を満たす場合には、財産開示手続や第三者からの情報取得手続を利用して、預貯金口座、勤務先等の情報を取得できることがあります。

 給与を差し押さえる場合は勤務先を特定する必要があります。転職等により勤務先が変わると、追加の調査・申立てが必要となる場合があります。

 差押えの実効性は、財産の有無、優先債権、勤務状況その他の事情により異なります。

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