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【コラム】年金分割等6 清算条項を定めたら

2018-07-19

1 清算条項とは               

離婚の際には、夫婦で話し合って決定した財産分与、慰謝料などの離婚に関する条件を整理してまとめ離婚協議書を作成します。後々のトラブルを避けるため、離婚時に協議した内容を証拠として書面に残しておくのです。

離婚協議書では夫婦の権利関係を確定させるために、「清算条項」を記載します。たとえば、「本件離婚に関して、以上をもってすべて解決したものとし、以後、財産分与、慰謝料など名目の如何を問わず互いに何らの財産上の請求をしない。」というものが清算条項になります。

この清算条項により権利関係が確定すると、その後請求し忘れていた金銭を思い出したとしても、相手方に請求をすることはできなくなります。

 

2 清算条項を定めたら

一度清算条項を定めたら、以降は年金分割の請求もすることができなくなるのでしょうか。

結論から言うと、離婚協議書に清算条項が入っているに過ぎない場合は、合意分割も3号分割も請求することができます。なぜなら、年金分割請求権は、権利の性質上、当事者が自由に処分できない公法上の権利(厚生労働大臣への請求権)なので、清算条項が対象としている債権債務には含まれないと考えられるからです。

なお、合意分割とは、夫婦が合意によって行うことが必要になる年金分割であり、3号分割とは、3号被保険者(専業主婦など)に適用される年金分割方法で、相手の了承なしに当然に分割請求できる年金分割です。

ただ、年金分割請求は、離婚をした日の翌日から2年以内にしなければならないので、離婚後に年金分割請求をする場合には期限にも留意する必要があります。

※関連条文

【厚生年金保険法 第78条の2】

第1号改定者(略)又は第2号改定者(略)は、離婚等(略)をした場合であつて、次の各号のいずれかに該当するときは、厚生労働大臣に対し、当該離婚等について対象期間(略)に係る被保険者期間の標準報酬(略)の改定又は決定を請求することができる。

 

3 まとめ

当事務所は水戸市、牛久市、日立市を中心に茨城県全域にお住まいの皆様から相談をお受けしています。

慰謝料、親権、養育費を含めた離婚問題から遺言・相続に関する問題、借金・損害賠償等金銭に関わる問題まで皆様の暮らしにまつわる法律相談に幅広く対応しております。

年金分割についても、知識と経験豊富な弁護士が丁寧にアドバイス致しますので、ぜひ一度当事務所にご連絡ください。

 

【コラム】年金分割等5 年金分割をしない合意をしてしまったら

2018-07-18

1 年金分割をしない合意をして離婚

離婚を急ぐあまり、離婚時には相手の条件をのんでしまった、ということは比較的よくあるのではないかと思いますが、その条件として年金分割をしないという内容があった場合、後から年金分割を請求することはできないのでしょうか。

年金分割は老後の生活資金を支えるものになるため、できれば請求できたほうが安心です。分割制度ごとにわけて見ていきましょう。

 

2 合意分割の場合

年金を合意分割する場合は、当事者同士で、どのような割合で按分するのか定めることになります(上限0.5)。

按分割合は、原則として当事者の合意により定めますが、どうしても合意ができない場合には、家庭裁判所に調停・審判の申立てをして按分割合を決めることになります。

離婚の際の条件として、『相手方が年金分割請求をしないなら離婚してもよい』、『相手方が年金分割請求をしないなら慰謝料/損害賠償を多めに払う』等の合意をすることがあります。

その場合、単に清算条項(当事者間に債権債務はないとする旨の条項)を入れただけであれば、年金分割請求権は公法上の請求権であるため、それだけで年金分割請求ができなくなるわけではありません。

ただし、「請求すべき按分割合に関する処分の審判もしくは調停の申立てをしない」という条項を入れた場合には、結局、当事者間(裁判所を通じても)で年金分割の按分割合を定めることができず合意分割はできなくなります。

 

3 3号分割の場合

3号分割の場合には、按分割合は0.5と決まっているため、当事者間で按分割合を合意することができません。

そのため、家庭裁判所への申立ても不要になり、たとえ離婚協議書等に家庭裁判所に申立てをしない旨の条項を入れたとしても、当事者の一方は年金分割請求をすることができます。

 

4 まとめ

年金分割については、そもそも年金自体の仕組みが複雑なため、年金の知識が少ない一般の方が対応するのはとても難しいといえます。

離婚を考えた場合には、まず離婚後の生活設計を考える必要があります。しかしながら離婚時の差し迫った事情により、不利な内容で離婚の合意をしてしまうこともあると思います。

離婚時の合意の内容に不安がある場合には、後で取り返しのつかないことになる前に弁護士に相談しましょう。

茨城県で離婚問題や年金分割について詳しい弁護士をお探しであれば、ぜひ当事務所にご相談ください。様々な分野に精通した経験豊富な弁護士が丁寧にサポート致します。

 

【コラム】年金分割等4 年金分割を留保して先に離婚をすることは可能か

2018-07-17

1 年金分割と離婚

年金分割とは、一定の条件を満たした場合、婚姻期間中の夫婦の厚生、又は、共済年金記録を、一方からの請求により分割することができる制度です。

分割の種類は、夫婦間の話し合いにより決定する合意分割と、専業主婦などの3号被保険者に適用される年金分割方法で、相手の了承なしに当然に分割請求できる3号分割があります。

離婚後、高齢者になってからの生活も考え、どのような場合にどんな方法での手続きが必要か等、しっかりとポイントを押さえ、適切なタイミングで年金分割請求をしていく必要があります。

 

2 離婚と同時に年金分割を行う場合

年金分割の請求は、離婚後(離婚の翌日)からしかできませんが、忘れずに適切な手続きを行うためには、事前の準備を行っておくと良いでしょう。具体的には、「年金分割のための情報提供通知書」の入手、按分割合の決定等をしておくと良いでしょう。

 

3 年金分割を留保して年金分割を行う場合

離婚時に年金分割の請求まで済ませてしまうことができれば良いのですが、様々な事情により、離婚のみ先に成立させ、後で年金分割の手続きをとることも可能です。

このような場合、離婚時には、年金分割請求をすること及び上限を0.5とした按分割合についてだけ合意しておくことも可能です。また、年金分割については別途協議の上定めるとの合意をすることも可能です。

なお、離婚協議書を作成した際、精算条項(当事者間に債権債務がない旨を確認する条項)を定めてしまった場合であっても、年金分割請求権は公法上の請求権であり、離婚をする当事者間の債権債務関係ではないため、年金分割事件の申立てや厚生労働大臣に対する請求である年金分割請求をすることは可能になります。

 

4 まとめ

離婚はこれまでの夫婦生活の清算ですが、新しい生活のスタートでもあります。年金分割も後々の生活を維持するめの大切な制度です。

お金の面での不安が少しでも解消できるよう当事務所の弁護士がサポート致します。当事務所に所属している弁護士は、様々な業種・業態の案件を取り扱っており、事務所として対応できる業種・業態、法律の範囲が広くなっております。

それぞれの弁護士が得意とする分野は異なっておりますので、様々な法律に対応することが可能です。離婚問題や年金分割に詳しい弁護士を探されている場合には、是非、当事務所へご連絡ください。

 

【コラム】年金分割等3 年金分割請求はいつまでにすることができるのか

2018-07-13

1 離婚における年金分割は、請求しないともらえない

離婚における年金分割とは、夫婦間の年金額を決められた割合により分割する制度です。

2007年から「合意分割制度」、2008年から「3号分割制度」が始まって10年以上経ちますので、かなり定着してきた制度ですが、詳しい手続きについて浸透しているかというとそうでもないようです。

分割について合意できたからといってもらえるものではなく、請求期間内に適切な手続きをとって初めてもらえるものになりますので注意が必要です。

 

2 離婚時の年金分割の手続きは、いつから可能?

年金分割の手続きは、離婚届けを提出した後でなければできません。とはいえ、スムースに手続きをするためには、事前に十分な準備をしておく必要があります。

事前準備としては、まず第一に額の確認をすることが考えられますが、50歳以上の場合は年金事務所で実際の額を確認することが可能です。

50歳未満の場合は、少し面倒ですが、ねんきん定期便等の数字から計算し、大体の金額を把握することが可能です。

次に、合意分割を行う場合には、離婚前から夫婦で割合について話し合っておく必要があります。

また分割の合意書を準備したり、戸籍謄本の準備をしたり、必要書類に漏れがないかどうか等も確認もしておきましょう。

 

3 離婚時の年金分割はいつまで可能?

離婚届を出した翌日から2年間、年金分割の請求をすることが出来ます。

当事者同士での話し合いがなかなか進まず、年金分割の請求期限が迫ったきた場合は、調停等の手続きを利用すれば、調停の成立翌日から1ヶ月が経過するまで、年金分割の期間が延期されます。

また、年金分割の按分割合を定めるにあたり、当事者が分割の対象となる期間やその期間における当事者それぞれの標準報酬月額・標準賞与額等の情報を正確に把握するために行う情報提供の請求も、年金分割請求と同様に、原則として、離婚が成立した日の翌日から起算して2年以内に行う必要があります。

 

4 まとめ

年金分割の制度は、離婚後の老後資金の不安を解消する一つの手段です。期間内に適切な手続きを済ませ、しっかり受け取れるようにしましょう。請求は離婚後にしかできませんが、準備は早い時期からすることが可能です。わからないこと、不安に思うことがあれば、早めに弁護士に相談しましょう。

茨城県という地域に密着したサービスを展開している当事務所には、経験豊富な弁護士が多数在籍しております。お困りのことがあればぜひ一度当事務所にご相談ください。

【コラム】年金分割等2 年金分割請求の手続きはどうすればよいか

2018-07-12

1 合意分割の手続き

(1)「年金分割のための情報提供」を受ける

合意分割をするためには、「年金分割のための情報提供請求書」に必要書類を添えて年金事務所に情報提供請求をし、「年金分割のための情報通知書」という書類を入手します。年金分割のための情報提供請求に必要な書類は、①年金手帳、国民年金手帳または基礎年金番号通知書②戸籍謄本です。

なお、離婚後に情報提供請求をする場合は、それぞれの現在の戸籍謄本及び離婚時の戸籍謄本が必要になります。

「年金分割のための情報提供請求書」を提出すると「年金分割のための情報通知書」が発行されます。通知書の発行は、早ければ1週間程度遅くとも1ヶ月以内には行われます。

 

(2)按分割合についての合意

情報通知書に記載されている「按分割合の範囲」で、年金記録を分割する割合(按分割合)の合意をします。なお、合意については、以下のいずれかの方法で行う必要があります。

① 裁判所の調停・審判 (訴訟の場合は、判決・和解)
② 公証人役場での公正証書作成
③ 公証人役場での私署証書認証
④ 合意書を夫婦2人が年金事務所に直接持参

 

(3)年金事務所での手続き

合意後は、「標準報酬改定請求書」に必要事項を記載し、必要書類を添付して提出します。期限は、離婚成立から2年以内です(相手が死亡すると死亡から1ヶ月)。

 

(4)改定の通知書受領

「標準報酬改定請求書」を提出して受理されると、「標準報酬改定通知書」が双方に届きます。既に年金受給中の場合は、改定請求の翌月分の年金から額が変更になります。

 

2 3号分割の手続き

(1)3号分割は合意が不要

3号分割は、合意が不要ですので、一人で手続きが可能です。また、割合は2分の1ずつに決まっており、夫婦間で按分割合を決めることはできません。

 

(2)3号分割の手続き

分割を請求する当事者が、離婚後に必要書類を揃えて年金事務所等へ出向き「年金分割の標準報酬改定請求」という手続きを行います。期限は、離婚成立から2年以内です(相手が死亡すると死亡から1ヶ月)。

 

3 まとめ

年金分割について弁護士をお探しであれば、水戸市、日立市、牛久市を中心に茨城県全域に対応している当事務所にぜひ一度ご相談ください。

弁護士にご依頼いただければ、代理人として相手とやり取りをすることも可能ですし、必要書類の準備や各種手続きも迅速に行うことが可能です。

一人での手続きに不安がある場合は、早めにご相談ください。経験豊富な弁護士がサポート致します。

【コラム】年金分割等1 年金分割とはどのような制度か

2018-07-11

1 年金分割制度とは

夫婦が離婚する場合、離婚時年金分割を請求することができます。

離婚時年金分割とは、夫婦が離婚する際に、婚姻期間中に支払った年金保険料に対応して、厚生年金や共済年金の婚姻期間に比例する部分を按分する制度です。

婚姻中はお互いが協力し合って財産を形成するものであるため、年金についても公平に分割すべきという考え方に基づき、2007年4月から導入された制度になります。

年金分割の対象になるのは、厚生年金と共済年金のみであり、国民年金や国民年金基金、厚生年金基金、確定給付企業年金や確定拠出年金は、年金分割の対象にならないため注意が必要です。

また、年金分割とは言っても、婚姻期間中の年金保険料積立分に対応する部分しか対象にならないので、婚姻前の支払分については分割できません。

さらに、夫婦の双方が会社員でそれぞれ厚生年金に加入している場合には、夫婦それぞれの年金保険料の支払いを計算して、それを按分することになります。

 

2 被保険者の種類

年金分割にあたっては、被保険者の種類も関係しますので、ここで種類を確認しておきます。

(1)第1号被保険者

20歳以上60歳未満の人であって、厚生年金又は共済年金に加入しておらず、且つ厚生年金または共済年金の加入者に扶養されていない人。

 

(2)第2号被保険者

厚生年金保険の被保険者、国家公務員共済組合・地方公務員共済組合の組合員、および日本私立学校振興・共済事業団年金の加入者。

 

(3)第3号被保険者

第2号被保険者の被扶養配偶者であって、20歳以上60歳未満の人。

 

2 年金分割の種類

(1)合意分割

2007年4月1日以後に離婚等をし、以下の条件に該当したときに,婚姻期間中の厚生年金記録(標準報酬月額・標準賞与額)を当事者間で分割することができる制度です。

① 婚姻期間中の厚生年金記録(標準報酬月額・標準賞与額)があること。
② 当事者双方の合意又は裁判手続により按分割合を定めたこと。

当事者間の話し合いによって合意分割を行うためには、当事者間で決定した按分割合を定めた書面を作成します。当事者同士では合意できない場合は、一方の当事者が家庭裁判所に申立をして、その割合を定めることができます。

 

(2)3号分割

夫婦が2008年5月1日以降に離婚をした場合で、2008年4月1日以降に、国民年金の第3号被保険者期間中の厚生年金記録(標準報酬月額・標準賞与額)がある場合に、2008年4月1日以降の第3号被保険者期間における年金(正確には「年金記録」)を分割するという制度です。3号分割の場合、年金の按分割合は、当然に2分の1となり、当事者の同意は不要です。

 

3 合意分割と3号分割の関係

2008年4月1日以降に関しては、合意分割と3号分割が併存することになります。3号分割の請求のみがなされた場合には、対象となる2008年4月1日以降の期間についてのみ年金分割が行われることになります。

他方、2008年3月31日以前の対象期間を含めて合意分割の請求を行った場合には、合意分割の請求と同時に3号分割の請求もあったものとされます。

 

4 まとめ

年金分割のことでわからないことあれば、すぐに弁護士に相談してみましょう。

弁護士であれば、どのような場合にどのような分割請求の手続きが必要になるのかアドバイスすることが可能ですし、年金分割の調停や審判での代理人を依頼することも可能です。何かと不安なことの多い離婚関連の手続きも安心して行うことができます。

茨城県全域にわたり、地域に密着したサポートを行っている当事務所にぜひ一度ご連絡ください。

【コラム】様々な離婚について4 離婚後の手続き

2018-07-10

1 離婚後の手続き

離婚そのものの手続きが終わってもそれで終わりではありません。新しい生活を送るためには、離婚後の各種手続きが必要になります。以下、順番に見ていきましょう。

 

2 「住民票移動届」「世帯主変更届」を提出

婚姻中に住んでいた場所から引っ越しをする場合には、役所に「住民票異動届」を提出します。届出には、印鑑が必要になります。

離婚により、自分が世帯主になる場合は、役所に行って「世帯主変更届」を提出します。「世帯主変更届」の手続きには、①免許証やパスポートなどの本人確認ができるもの②国民健康保険に加入している場合は、国民健康保険証③印鑑が必要です。

また、住所や苗字が変わると「印鑑登録の変更」が必要になりますので、こちらも併せて手続きをする必要があります。

 

3 「国民健康保険」の手続き

(1)国民健康保険に加入する場合

離婚したことにより元配偶者の健康保険から外れる場合は、離婚から14日以内に役所に行って、国民健康保険の加入手続きをする必要があります。

「国民健康保険」の加入手続きには、①免許証やパスポートなどの本人確認ができるもの②国民健康保険被保険者取得届③健康保険資格喪失証明書④印鑑が必要です。

 

(2)婚姻中に国民健康保険に加入していた場合

婚姻中に国民健康保険に入っていた場合は、「世帯変更」の手続きを行ったうえで、自分が世帯主となり、子どもがいる場合は被保険者として入れます。

 

(3)会社の健康保険に入る場合

離婚後に自分の勤務先の会社の健康保険に切り替える場合には、会社に対して加入手続きの依頼をするとともに、国民健康保険の脱会手続きをします。

「国民健康保険の脱会」に必要なものは、①国民健康保険被保険者資格喪失届②国民健康保険証③新しい健康保険証または資格取得証明書④印鑑になります。なお、脱会手続きは資格喪失の日から14日以内に行う必要があります。

 

4 「児童扶養手当」「児童手当」の手続き

18歳未満の子どもがいる場合は、離婚後に役所「児童扶養手当」の手続きをすると、収入に応じて所定金額の支援を受けることができます。「児童扶養手当」「児童手当」の申請手続きには、①子どもの入籍届出後の戸籍謄本②住民票③申請者名義の預金通帳④所得証明書⑤健康保険証が必要です。

また、学校に通う子どもがいる場合、「就学援助」の申請をして、審査が通れば就学にかかる費用の一部を支給してくれる制度もあります。

 

5 「保育園(保育所)」の申し込み

子どもを保育園に預けて働く場合は、役所で保育園(保育所)への入園の申し込みをします。地域によっては待機児童も出ており、空きがないこともありますので早めに手続きをとりましょう。

申し込みに必要な書類は、住んでいる地域にとっても若干の違いはありますが、①入所申込書②家庭内保育ができないことが確認できる書類③収入が確認できる書類等が必要になります。

 

6  「国民年金」または「社会保険」の手続きをする

(1)会社員の場合

会社員で、「健康保険」「厚生年金保険」「労災保険」「雇用保険」などの社会保険に加入している場合は、会社の担当部署に依頼をすると苗字の変更や住所変更に伴う手続きをまとめてしてもらえます。

 

(2)会社員ではない場合

「国民年金」の変更手続きを行う必要があります。役所に行き、扶養家族でなくなったことや住所・苗字の変更を伝えて手続きします。

「国民年金」の変更手続きには、①年金手帳②離婚届受理証明書(または離婚後の戸籍謄本)③免許証やパスポートなど本人確認のできるものが必要です。

 

7 各種名義変更・住所変更

離婚に伴い、「土地」「家」「車」の財産分与をした場合は、早急に名義変更の手続きを行いましょう。また、「運転免許証」「預金通帳・銀行カード」「クレジットカード」「パスポート」など、住所や苗字の変更をする必要があるものは、速やかに変更手続きを行いましょう。

 

8 「年金分割」の手続き

離婚の際、年金分割の取り決めをした場合は、元配偶者とともに年金事務所に出向き、年金分割の手続きをします。

年金分割請求の期限は2年以内となっており、手続きが遅れると時効になってしまうので、早めに手続きをしましょう。

「年金分割」の手続きに必要なものは、①年金分割の合意書(または公正証書)②双方の年金手帳③双方の戸籍謄本④免許証やパスポートなど本人確認のできるものです。

 

9 まとめ

離婚はそれだけでも相当なエネルギーが必要ですが、離婚後の各種手続きも重要であり、忘れてしまったら大変なことになってしまうものもあります。後々不利にならないように漏れなく手続きをしなくてはなりません。

どんな手続きが必要なのか迷ったら、早めに弁護士にご相談ください。当事務所には様々な手続きにも精通した弁護士が多数在籍しております。親身になってサポート致しますので、ぜひ一度ご連絡ください。

【コラム】様々な離婚について3 偽装離婚の危険性

2018-07-09

1 偽装結婚とは

偽装結婚とは、法律上の定義はありませんが、何かしらの目的をもって実態のない結婚をすることです。偽装結婚の目的は様々考えられますが、「日本人の配偶者等」という在留資格を得るために行われることが多いです。

「日本人の配偶者等」という在留資格は、日本人と結婚すれば取得することができ、この在留資格を手に入れると働き方にも制限がなくなります。そのため、自由に働き、母国に高額の仕送りをすることが可能になるのです。

 

2 偽装結婚が問題となる法律

偽装結婚自体は法律に定義がありませんが、以下の法律に抵触し、罰せられることになります。

(1)虚偽の婚姻届けを提出すると、公正証書原本等不実記載罪(刑法)にあたり、5年以下の懲役又は50万円以下の罰金。

(2)日本に在留する資格を持たない外国人を隠匿すると、入管法違反となり、3年以下の懲役又は300万円以下の罰金。

(3)営利目的で(2)の罪を犯した者は、5年以下の懲役及び500万円以下の罰金。

 

関連条文

【日本国憲法 第24条】

婚姻は、両性の合意のみに基いて成立し、夫婦が同等の権利を有することを基本として、相互の協力により、維持されなければならない。

 

【民法 第752条】

夫婦は同居し、互いに協力し扶助しなければならない。

 

【刑法 第157条】

公務員に対し虚偽の申立てをして、登記簿、戸籍簿その他の権利若しくは義務に関する公正証書の原本に不実の記載をさせ、又は権利若しくは義務に関する公正証書の原本として用いられる電磁的記録に不実の記録をさせた者は、5年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。

 

【出入国管理及び難民認定法(入管法) 第74条の8】

退去強制を免れさせる目的で、第24条第1号又は第2号に該当する外国人を蔵匿し、又は隠避させた者は、3年以下の懲役又は300万円以下の罰金に処する。

第2項 営利の目的で前項の罪を犯した者は、5年以下の懲役及び500万円以下の罰金に処する。

 

3 時効について

2-(1)の公正証書原本等不実記載罪に関しては、犯罪が終わってから3年(虚偽の届出から3年)で、刑事訴訟法上の公訴時効が適用されます。

また、2-(2)及び2-(3)の入管法違反については、違法な在留が取り除かれてから3年で公訴時効が適用されます。なお、「違法な在留が取り除かれてから」とは、偽装結婚により取得した在留資格を放棄し、新たに適法に在留資格を取得時点もしくは帰国した時点からという意味になります。

 

4 偽装結婚が発見されるきっかけ

偽装結婚などの偽装滞在者は表面上は正規の滞在者となっているため、わかりにくいのですが、下記のようなきっかけで偽装結婚が発見されることが多いようです。

(1)近隣住民や知人による通報
(2)在留期間更新、永住権取得、帰化申請の際に届け出る情報
(3)法律違反等に対する警察官による調査

 

5 まとめ

明らかに偽装結婚と知っていて結婚した場合も、偽装結婚かもしれないくらいの気持ちで結婚した場合も、前述のような処罰を受ける可能性があります。

また、偽装結婚ではないのに、知り合ってすぐの結婚や、結婚しても同居していない等の事情により、偽装結婚を疑われることもあります。

いずれの場合であっても、一人で対応していくことは難しいと思われますので、早急に弁護士にご相談ください。

当事務所には、様々な分野で経験を積んだ弁護士が多数在籍しておりますので、安心してお任せください。偽装結婚に関係するお悩みがある場合は、ぜひ一度当事務所にご連絡ください。

【コラム】様々な離婚について2 婚約破棄と慰謝料

2018-07-06

1 婚約とは

婚約とは、将来婚姻を締結しようとする当事者間の契約と考えられており、当事者の合意のみで成立します。つまり、結納や指輪の授受がなくても、当事者同士で合意していれば婚約は成立します。

但し、実際に裁判になった場合には、損約が成立しているかどうかについて、①二人の合意が第三者(親、兄弟、友人、勤務先など)にも明らかにされたかどうか②二人の同意に基づいて新たな生活関係が形成されたかどうか③継続的な性関係があったかどうか④二人が合意したときに、その合意の意味を判断できる成年者であったかどうか⑤父母に言われて簡単に交際を絶ったかどうかなどにより判断されることになります。

 

2 婚約破棄には正当な理由が必要

婚約は、正当な理由がなければ一方的に破棄することはできません。但し、以下のような場合には破棄が認められることがあります。

  1. 婚約相手が浮気をした。
  2. 婚約相手から暴力行為や精神的にダメージを受けるような暴言を受けた。
  3. 婚約相手が精神病患者や身体障害者となってしまった。
  4. 婚約相手が性的不能者となってしまった。
  5. 婚約相手が職を失い、収入が大きく減少した。
  6. 婚約相手の悪質な前科や借金、異性との深い関係が清算されていなかった、などの事実を婚約後に知った。

婚約をしたものの親や兄弟の反対を受けたり、一緒に暮らすことを考えたら性格が合わないと感じたりすることもあるかもしれませんが、それらの理由だけでは正当な理由とは言えず、婚約破棄は認められません。

 

3 婚約破棄の慰謝料・損害賠償の相場

正当な理由がないにも関わらず、相手から一方的に婚約を破棄された場合には、慰謝料(精神的損害)や損害賠償(財産的損害)の請求ができることがあります。

慰謝料の相場としては、50万から200万円程度になりますが、実際には、婚約に至るまでの交際期間、婚約後の期間、婚約破棄の原因、妊娠等の有無、社会的立場や経済的事情等、様々な事情を考慮して決定されることになります。

 

4 慰謝料請求の手順

(1)当事者同士での話し合い

直接会ってでも電話でもメールでもかまいませんので話し合いを行い、当事者同士での合意ができれば、合意に基づいた金額を請求します。

 

(2)調停・裁判

元婚約者が話し合いに応じない、当事者同士での合意ができない場合は、慰謝料請求調停を申し立てます。

調停では、調停員が当事者の婚約破棄に至った事情や原因を聞いたうえで、解決案の提示や助言を行います。

調停でも合意ができなければ、裁判を申立てをします。裁判で有利な判決を得るには、一方的に婚約を破棄されたメールや婚約指輪等、客観的な証拠を準備する必要があります。

 

5 まとめ

婚約破棄をされた場合、慰謝料や損害賠償の請求について検討することもあると思いますが、元婚約者がが話し合いに応じないこともありますし、応じたとしても双方の主張が食い違い、なかなか話がまとまらないこともあります。そのような場合は、一人で悩まずに早急に弁護士に相談するようにしましょう。

茨城県という地域に密着したサービスを展開している当事務所には、経験豊富な弁護士が多数在籍しております。お困りのことがあればぜひ一度当事務所にご相談ください。

【コラム】様々な離婚について1 外国人配偶者との離婚

2018-07-05

1 外国人配偶者との離婚

国際化の進展に伴い、日本人が外国人と結婚するケースも多くなりましたが、一方で一度は結婚したものの文化の違いなどから離婚するケースも多くなっています。

日本人が外国人の配偶者と離婚したい場合、日本人同士の離婚の場合とは異なり、①どこの法律に従って離婚の手続きを行うのか(準拠法について)②日本の裁判所で離婚についての調停や裁判ができるのか(国際裁判管轄について)という問題があります。

 

2 準拠法について

外国人配偶者との離婚にあたって適用される法律(準拠法)については、「法の適用に関する通則法」に定められています。「法の適用に関する通則法」第27条および第25条によると、以下のとおりです。

(1)夫婦の一方が日本に常居所地を有する日本人であるときは『日本法』
(2)夫婦の本国法が同一であるときは『本国法』
(3)夫婦の共通本国法がないときは『夫婦の共通常居地法』
(4)共通常居地法がないときは『夫婦に最も密接な関連のある地の法律』

なお、「常居所」とは、相当長期間、居住している場所を意味します。

以上より、日本人配偶者が日本に常居所地を有していれば、外国人配偶者がどの国の人でも日本の法律が適用されます。

 

3 日本の裁判所で離婚についての調停や裁判ができるのか

日本人同士の離婚の場合、協議離婚の合意ができなければ日本の裁判所に調停を申し立てることになります。しかし、外国人配偶者が相手の場合は、必ずしも日本の裁判所に申し立てができるわけではありません。

では、どこの裁判所に申し立てをすればよいのかについて、法令上は明確ではありませんが、最高裁判所の判例により一応の基準が確立されています。

最高裁判所昭和39年3月25日判決によると、日本人配偶者が、外国人配偶者を相手方として、日本の裁判所に離婚についての調停や訴訟を提起することができるのは、以下のいずれかの場合になります。

(1)相手方の住所が日本国内にある場合
(2)相手方の住所が日本国内にない場合であっても、

① 相手方から「遺棄」された場合
ここでの「遺棄」とは、婚姻関係にある夫婦間の義務である「同居の義務」「協力義務」「扶助の義務」に対する違反をいいます。
② 相手方が行方不明の場合
③ その他①②に準じる場合

過去の判例では、生活実態や相手方の有責性等の事情を考慮して実質的に判断し、日本に裁判籍を認めているものが多々あります。

 

4 まとめ

離婚は、これまでの婚姻関係を解消するもので、財産分与、慰謝料、養育や面会交流等決めなくてはならないことがたくさんあり、日本人同士であっても精神的な負担は大きいものです。相手が外国人の場合はなおさら不安に感じることも多いのではないでしょうか。

当事務所では、経験豊富な弁護士が丁寧にお話をうかがい、ご不安を解消できるようにアドバイス致します。また、茨城県全域に対応している当事務所では多くの相談事例からノウハウを蓄積しており、安心の解決策をご提案することが可能です。

外国人配偶者との離婚でお悩みの際には、ぜひ一度当事務所にご相談ください。

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